たくさんの情報があふれる今。また、そのスピードの速さに追いつくために、私たちの頭は情報処理を繰り返して、フル回転しています。その結果、“脳疲労”の状態におちいってしまっている方も少なくないでしょう。さらには、ポジティブな情報よりも、ネガティヴな情報のほうが頭に残ったりして、落ち込みやすい思考の癖がついてしまったなんて声もよく耳にします。

脳の疲労に“動く瞑想”で頭と心がスカッ!睡眠の質も高めるおうちエクササイズ
(画像=『女子SPA!』より引用)

写真はイメージです

「何だか、ずっと考え事をしている」「気持ちが沈みやすくなった」、そのせいか、睡眠の質にまで悪い影響が出ているような……。  そこで気になったのが、「マインドフルムーブメント」というもの。何でも、“動く瞑想(めいそう)”のことらしいのですが、一体どのようなものなのでしょう。「zen place pilates(ゼンプレイスピラティス)」田町スタジオでインストラクターを務めるAkitoさんに、お話を聞いてきました。 【前回記事】⇒運動を“その場だけスッキリ”で終わらせない!快適さキープのために「知るべきこと」

動く瞑想「マインドフルムーブメント」とは?

――ズバリ、“マインドフルムーブメント”について教えてください! Akito「zen placeのピラティスでは、マインドフルムーブメントを通して呼吸と身体の動きを整えて、心も身体も豊かな自分を作り上げることを目的のひとつとしています。  このマインドフルムーブメントなんですが、瞑想と同じ効果があると言われているんですね。ですが、ヨガなどで取り入れられる止まった状態での瞑想(座禅など)とは違い、動きに意識を向けることで集中状態を作っていきます。動きの中で、働き過ぎてしまっている脳を休めるというのが、マインドフルムーブメントなんです」

脳の疲労に“動く瞑想”で頭と心がスカッ!睡眠の質も高めるおうちエクササイズ
(画像=『女子SPA!』より引用)

マインドフルムーブメントとは?

――マインドフルムーブメントで脳を休めると、どのような効果が得られますか? Akito「エクササイズ中は、インナーマッスルや骨に意識を集中し、自分の身体のことだけを考える無心に近い時間になります。また、交感神経に働きかけ、頭や身体を活性化させる効果を持つ胸式呼吸を繰り返しおこないます。  ですので、エクササイズ終了後は、頭の中がスッキリとして脳の状態が良くなり、心が落ち着いたり、客観的に冷静に自分を見ることができるようになったりもします」

マインドフルムーブメントは、睡眠の悩みにも効果的

――最近では、脳疲労やメンタルの落ち込みから、睡眠の悩みを抱える方が増えているそうです。マインドフルムーブメントはそういった方たちにも良いのでしょうか? Akito「そうですね。不眠の原因のひとつには、ストレスが挙げられるんですが、ストレスを感じているときというのは、“息を吸う”ことが活発になり“浅く早い呼吸(酸素を吸いすぎている状態)”になってしまっているんです。そうすると、交感神経が優位な状態が続き、眠りにも影響が出てきます。  マインドフルムーブメントは、微細な動きに意識を集中させることで、脳を休める効果を得られるだけではなく、背骨へのアプローチで自律神経のバランスを整えたり、呼吸を丁寧におこなうことでリラックスした状態を作ったりするので、睡眠の悩みを抱えている方にもオススメです」

脳の疲労に“動く瞑想”で頭と心がスカッ!睡眠の質も高めるおうちエクササイズ
(画像=『女子SPA!』より引用)

zen place pilates 田町スタジオのインストラクターAkitoさん

――ちなみに“自宅でひとりで”おこなえる、睡眠の悩みに効くエクササイズなんてあるのでしょうか? Akito「深い呼吸で体幹にアプローチする『チェストリフト』というエクササイズがあるんですが、メンタルを落ち着かせる効果にも期待できるので、睡眠の悩みにも良いかと思います」