小物写真の撮り方|配置(構図)のコツ
小物写真は、配置も大切です。配置のコツを知ると、パッと見たときの印象がおしゃれになります。配置のコツをマスターし、第一印象がおしゃれな写真を目指しましょう。
斜めに配置する
小物の写真を撮るときは、斜めに配置するとおしゃれになります。斜めと言っても様々な捉え方がありますが、簡単なのは、このドーナツの写真のように被写体を斜めに置くこと。正面から撮影するよりも奥行きが出るため、おしゃれな写真に仕上がります。
被写体が複数ある場合は、被写体を対角線上に配置しても、斜めに配置することになります。このドーナツの写真だと、カフェオレが入ったグラスとドーナツが乗ったお皿を対角線上に配置しています。
正面から撮影すると、真面目で無骨な印象の写真になってしまいがち。斜めに配置すると、抜け感を演出できるため、おしゃれな印象の写真になります。小物写真をおしゃれに撮りたい方は、斜めに配置することを意識してみましょう。
奥行きを出す
同じ小物の写真でも、奥行きがある写真とない写真では全く異なる雰囲気の写真になります。奥行きがない写真はのっぺりとした印象の写真に、奥行きがある写真は抜け感のあるおしゃれな印象の写真に仕上がります。小物写真を撮るときは、奥行きを意識して撮影しましょう。奥行きの出し方は様々な方法がありますが、ここでは初心者でも分かりやすい2つの方法をご紹介します。やりやすい方法を試してみてください。
まずは、ローアングルから撮ること。この口紅の写真のように、上から撮るのではなく地面に近い位置から撮影してみましょう。そうすると、奥行きのある立体的な写真になります。
次に、ピントを調節すること。被写体にのみピントを当て、背景をぼかすことで、奥行きを出すことが可能です。iPhoneでもポートレート撮影ができるようになり、簡単に背景をぼかすことができるようになりました。ピントを上手に調節することでも、奥行きのある立体的な写真を撮影することができます。
余白をつくる
雰囲気のある、おしゃれな写真を撮るためには、余白も大切なポイントです。あえて大きめの余白をつくることで、抜け感のある自然な印象になります。
小物写真を撮るときに初心者がやりがちな失敗は、画角めいっぱいに被写体を写した写真を撮ってしまうこと。画角が被写体で埋め尽くされていると、圧迫感があり、おしゃれとは言い難い写真になってしまいます。圧迫感を排除し、抜け感を演出するためには、余白をつくることが大切です。
余白の大きさは、次にご紹介する三分割構図を参考にしてみてください。
三角構図と三分割構図
三角構図とは、写真の中に三角形の線ができるように撮影する構図のこと。この写真では、いちご・カトラリー・ケーキで三角構図をつくっています。三角構図にするために必ず正三角形にする必要はなく、変形させても逆三角形にしても、三角構図は成立します。
三角構図をつくることで、奥行きや安定感を出すことが可能です。また、三角構図を意識することで、自然に斜めに配置することができています。三角構図は、今までご紹介してきた配置のコツが、ギュッとつまった構図なのです。
三分割構図とは、写真の縦横それぞれを三分割し、その交点や線に被写体を配置する構図のこと。余白を3分の1、被写体を3分の2にするなど、画面を三分割することを意識すると、抜け感のあるおしゃれな写真になります。この写真だと、ランチョンマットが3分の2、木目が3分の1という三分割構図が成立しています。
三分割構図の簡単なやり方は、余白を使うこと。例えば、余白を3分の1、被写体を3分の2の割合で画角に収め撮影すると、それだけで抜け感のあるおしゃれな写真になります。
三角構図と三分割構図をマスターして、おしゃれな小物写真を撮影しましょう。