30代以降から増えはじめ、50代で急増する坐骨神経痛。

ヨガに興味を持つ方の中には、この坐骨神経痛をなんとかしたくてヨガをはじめるという人が少なくありません。

ここでは坐骨神経痛や坐骨神経痛をヨガで緩和する方法などをご紹介します。

坐骨神経痛ってどんな症状なの?

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

坐骨神経痛は病名ではありません。

頭痛や腹痛・肩こりのように、症状を現している言葉です。

つまり頭痛や腹痛と同様に、原因を突き止めたり原因となっている部位を特定するのが厄介な症状の一つです。

一般的にはお尻や太もものの後ろ、ふくらはぎや踵などに痛みや痺れ、あるいは麻痺が生じている状態で、人によって「踵が痛い」「ふくらはぎが痛い」「膝が痛い」「腰が痛い」とさまざまな症状を訴え、それらが複数箇所に起こる場合もあります。

これらを総称して坐骨神経痛と呼んでいるのです。

ちなみに国内に3,000万人もいるとされる腰痛患者の半数が坐骨神経の症状も持っているとされるので、腰痛との関係性も高いといえるでしょう。

ただし痛みの特徴として、刺すような鋭い痛みであることや、痺れや張りといった違和感がなかなか取れないことなどがあり、ぶつけた時の痛さや疲れた時のだるさ、慢性的な重さを感じる腰痛とは明らかに違う痛みを訴えることが特徴です。

なぜ坐骨神経痛が起こるの?

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

医学的には、坐骨神経痛の原因はヘルニアや腰椎のすべり症、脊柱管狭窄症、お尻にある梨状筋の炎症、股関節の炎症など骨格や筋肉の異常によって、坐骨神経が圧迫されることで下半身に痛みや痺れが起こると説明されています。

そのためレントゲンを撮って痛みの原因を診断し、対処療法を行うことで痛みを緩和させることになります。

それでもよくならない場合は手術などのステップに進むこともありますが、基本的には対処療法で痛みを緩和させるのが一般的

また坐骨神経が通る場所は冷えやすい場所でもあるので、寒さが厳しくなると痛みが出やすくなるという人も少なくありません。

特に整骨院ではマッサージや温熱療法、赤外線などの治療を行うことで血流を促進させ痛みを緩和させる方法をとるケースも主流です。

鎮痛剤や温熱療法などで痛みを緩和させるのも一つですが、坐骨神経が圧迫されないような正しい姿勢を常に意識することや、日頃から冷えを防ぐことも根本的な改善に必要です。

→坐骨神経痛に効くヨガポーズ3選!辛い痛みをヨガで和らげよう

ヨガで坐骨神経痛のケアができるって本当なの?

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

ヨガは坐骨神経痛の予防や症状の緩和にはとても効果がありますが、「正しく行えば」という大前提があります。

坐骨神経痛を起こしている人はそもそも坐骨神経周りに歪みが起こっていますので、歪んだままヨガをすることは逆効果になることもあるのです。

まずは自分の坐骨周りの状態を把握することが大切です。

坐骨神経の場所を知る

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

ネットで検索するとすぐに見つけることができますが、まず坐骨神経がどこを通っているか、その場所を把握しておきましょう。

腰の下の方(おへその真後ろ)あたりの仙骨(肛門の上のたいらな骨)の両側からお尻を通り、さらに太物の後ろ真ん中あたりを通って、膝のところで2つに別れ、膝の外側からふくらはぎ外側を踵まで降りる神経と、ふくらはぎの真ん中から内側のラインを踵まで通ります。

そのため痛みが出やすいのが「腰」「お尻」「腿の特に外側」「膝」「ふくらはぎ全体的」「踵や足先」になります。

坐骨と腰痛のズレをセルフチェック

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

例えば、座った時に足を組むと、上にした方の脚の坐骨が上がり、下にした方の脚の坐骨やお尻が圧迫されやすくなります。

こういった習慣が坐骨をずらします。

坐骨は本来、座った時に肛門を中心に左右均等に並び、体重も均等にかかるはずですが、座った時に、どちらか片方のお尻に体重がかかるような癖がある場合は、ズレが生じやすいのです。

壁に背中をピッタリくっつけて脚を前方に投げ出す「長座」をした時に、左右どちらかの足が長い場合も、坐骨や骨盤のズレのサインです。

まずは自分の脚の長さの左右差を把握すれば、短い方の脚の坐骨が反対の坐骨より上にあることが自分でわかるはずです。

それは最終的に肩や顔の歪みとしても現れます。

坐骨神経が通る場所のはりや冷えをチェック

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

坐骨神経の場所がわかったら、お尻や太ももの後ろ、横・ふくらはぎなどを触ってみましょう。

痛みがある部分を触ってみると硬かったり冷たかったりすることも多く、ここが神経を圧迫しているのか、と自分でイメージすることができるはずです。

特に、仙骨周りは痛みがなくても脂肪がつきにくく冷えやすい場所です。

太ももの後ろ側も座っている時間が長い人ほど運動量が少なく冷えやすくなっています。

この辺りを重点的に温めることも予防に効果的です。