○月○日、IT部門に勤めるFさんは、新システムの導入業務を担当していました。カットオーバーを2週間後に控え、Fさんはいくつか懸念点をチームに共有しました。

しかし、そこで通訳者AはNG英語を聞いてしまったのです。

◆NG文◆ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
I’m anxious about a few things regarding the cut over.
(カットオーバーに関していくつか懸念していることがあります。)
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

anxiousには「心配している」という意味もありますが、「多くの問題を抱えていて、気が気でなく、精神的に参っている状態」を指していますので、この状況では聞き手にかなり不安感を与えてしまいます。

また、名詞anxietyを使っても同様に「非常に大きな不安」を抱えていることになります。
(✖I have some anxieties regarding the cut over.)
※形容詞anxiousよりも強い「心配」の度合いになります。

◆オススメ英語◆‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
I’m concerned about a few things regarding the cut over.
(カットオーバーに関していくつか懸念していることがあります。)
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

≪ポイント解説≫
ビジネスの場で「不安・懸念」を表すにはconcernが適切です。

<形容詞で使う場合>
I’m concerned about a few things regarding the cut over.
(カットオーバーに関していくつか懸念していることがあります。)

<名詞で使う場合>
I have some concerns about a few things regarding the cut over.
(カットオーバーに関していくつか懸念していることがあります。)

※worryという単語もありますが、worry(心配)には感情的なニュアンスがあり、concernはあくまでも「懸念」を表します。つまりworryの方がconcernよりほんの少し不安の度合いが強いといえますが、ほとんどの場合は、使い分ける必要はありません。

ちなみに、実は今回出てきたanxiousには以下のような使い方もあります。

be anxious to: ~したくてたまらない(=be eager to)

例:I’m very anxious to see you sometime next month.
(来月のどこかで、ぜひお会いしたいと思っております。)
いずれにせよanxiousは「不安で落ち着かない状態」を表しています。上記の文章も「会いたい理由=何かしらの問題を解決したいから」となります。

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