摂取したカロリーを消費したいと考えたときに真っ先に思い浮かぶ方法は運動ですが、皆さんも何か運動をしていますか?運動といっても、その方法は様々で、一体どんな運動が効率の良いダイエット方法なのか悩む方もいるのではないでしょうか。今回は、運動で消費できるカロリーについてご紹介していきたいと思います。

運動と消費カロリーについて

食事によって摂取したカロリーを効率的に消費していきたい。でも、そもそもカロリーは運動した分しか消費されないのでしょうか?まずは、運動とカロリー消費の関係について、厚生労働省の見解や消費カロリーの計算方法などを知っていきましょう。

運動と消費カロリーについて。厚生労働省の見解は?

私たちの心身の健康についての指針を出す厚生労働省が、運動と消費カロリーの関係について発表している内容を簡単にまとめてみました。ちなみに、食品に含まれる熱量をカロリー量と呼び、私たちの生命維持や活動で使われる熱量をエネルギー量と呼びますが、数量としては同量と考えて大丈夫そうです。

それでは、厚生労働省が発表している「身体活動とエネルギー代謝」について見ていきましょう。私たちの身体が1日の中で消費するエネルギー消費方法の内訳は、基礎代謝による消費が約60%、身体活動による消費が約30%、食事誘発性熱生産量は約10%だといわれています。このうち、基礎代謝量は筋肉量や体格、年齢によって代謝量が決まってしまい、私たちが自在にコントロールすることはできません。次に、食事誘発性熱生産量は、摂取した栄養素が体内で分解される過程で、一部消費されるエネルギーを指しますが、どのくらいのエネルギー消費量になるかは、食べた食事の種類や量によって決まってくるため、こちらも、大幅にコントロールはできません。唯一、身体活動によるエネルギー消費が、自分でコントロールできるものといえるでしょう。

身体活動とは、運動によるものや、普段の生活の中の動き(家事など)が該当しますが、この身体活動量を意識的に増やしていくことが、カロリー消費に大きくつながりそうです。

運動によるカロリー消費量はどのくらい?

それでは、運動によるカロリー消費量はどのくらいなのでしょうか。運動によって消費できるカロリー量は、運動の強度によって異なります。運動の強度はメッツと呼び、1メッツが座っている安静の状態を指します。そこを基準に、それぞれの運動が何倍のエネルギーを消費するか比較したものを強度(メッツ)と言い、一つの単位として表されています。運動によるカロリー消費量を知るには、運動の強度を用いた計算をする必要があります。

運動によるカロリー消費の計算式とは?

それぞれの運動のカロリー消費量は、以下の式で計算できます。

消費カロリー = 1.05×強度×時間(分)÷60×体重(kg)

例えば、体重45kgの人が強度3の運動を1時間行った場合の計算式は、

1.05×3×60(分)÷60×45(kg)で、消費できるカロリー量は、141.75kcalとなります。

計算に必要な運動による消費カロリー表(強度)

各運動のカロリー消費量を計算するために必要な強度(メッツ)の表は、インターネットなどで簡単に確認することができます。ここでは、強度別にいくつかの運動の消費カロリー表をご紹介します。

運動による消費カロリー表(強度)

  • 2.5メッツ ストレッチ、ハタヨガなど 
  • 3メッツ バレーボール、スローなダンスなど
  • 4メッツ 卓球、アクアビクスなど
  • 5メッツ 野球、ソフトボールなど
  • 6メッツ バスケット、ウェイトリフティング(きつめ)など 
  • 7メッツ ジョギング、サッカーなど
  • 8メッツ 懸垂、山登りなど
  • 9メッツ ボクシングなど
  • 10メッツ 柔道、空手など

運動の消費カロリー表を強度別に見てみると、同じスポーツでも数値が違うことがわかります。運動しているから、カロリー消費量も多いというわけではないので、一度、強度別に運動の消費カロリー表を見てみることをおすすめします。

運動による消費カロリー計算が苦手なら、アプリを活用!

運動の消費カロリー計算ができるアプリがあります。ですが、消費カロリー計算ができるアプリをどんな場面で使用するか悩む人がいるかもしれません。アプリが活躍するのは、ウォーキングやランニングのときです。ウォーキングやランニングは、スピードによって強度(メッツ)が異なります。自分がどのくらいのスピードで走っていたのかを把握し、後から消費カロリー計算するのはとっても面倒ですね。そんなときに、スマホのアプリを活用するのも一つの方法なのです。

アプリであれば、運動による消費カロリー計算だけでなく、モチベーションの上がる言葉かけや、今の消費エネルギーはどの程度の食品のカロリーに相当するか換算する機能などがついていることもあります。ご自身のモチベーション維持に効果的なアプリをチョイスし、運動による消費カロリー計算に役立ててください。