あぐらをかいて楽に座ることはできますか? あぐらで座ろうとすると、バランスが上手くとれずに転んでしまう、膝が床におりないといった方は男女問わず少なくありません。

「あぐらは必要ない」と感じている女性も多いかもしれませんが、スタイル維持においては実は最も良い座り方なんです。

男性も、床に座る際に一人だけ“お姉さん座り”では格好がつかないことがありますよね。

そこで今回は、女性も男性も楽にあぐらをかけるようになるための、ヨガのストレッチやポーズといったメソッドをご紹介していきます。

あぐらをかけない人は多い!?

『yoganess』より
(画像=『yoganess』より)

あぐらをかけない現代人が増えているように感じます。

ヨガのクラスでもあぐらの姿勢になることがありますが、膝が上がってしまう、後ろに倒れそうになるといった方は珍しくありません。

「あぐらができなくても別に良い!」という声が聞こえてきそうですが、実は女性は特にあぐらを覚えておくと良いことがあります

床に座るときに、“あひる座り”だとお尻が大きくなりますし、“お姉さん座り”だと骨盤が左右に歪み下半身のスタイルに悪い影響があるからです。

あぐらは安定感がある上、左右差が生まれにくい良い座り方なのです。

あぐらがかけないのは、生活様式の変化もありますが、単純に運動不足により身体の柔軟性が失われていることが大きな原因だと考えられます。

幼少期にはできたのに今はできないという方は、運動不足が影響していることは明白ですね。

反対に、美しいあぐらがかける方を見ると、しっかりストレッチや運動で身体をケアしていることがすぐに分かります。

また、男性で股関節周りの筋肉がガッシリしている方は、柔軟性があってもあぐらで座るのが難しいケースもあります。

この場合は、あとでご紹介する軽減法を取り入れてあぐらをかいてみると良いと思います。

あぐらで上手く座れない原因

あぐらで座れない原因を詳しく解説していきましょう。

自分がどのタイプに当てはまるか、ぜひチェックしてみてください。

股関節周りが凝り固まっている

『yoganess』より
(画像=『yoganess』より)

股関節には、屈曲、伸展だけでなく、外転、外旋、内転、内旋という計6つの動きがあります。

あぐらをかくためには、股関節を曲げて(屈曲)、開く(外旋)必要があります。

この動きをサポートしているのが周辺にある筋肉です。

つまり、あぐらができないということは、股関節周りの筋肉の柔軟性が低下しているということです。

股関節は普段の生活ではあまり大きく動かさないので、放っておくと硬くなりやすいと言えます。

大殿筋、中臀筋が凝り固まっている

『yoganess』より
(画像=『yoganess』より)

お尻の筋肉の大殿筋や中臀筋は、股関節を開く(外旋)動きに関わっています。

柔軟性が低下し硬くなっていると、あぐらがやりにくくなってしまいます。

お尻の筋肉も、意識しないと凝り固まりやすい部位です。

またお尻の筋肉が硬いことで、あぐらで座ろうとするとお尻に違和感や痛みが出ることもあります。

骨盤を立てて座れない(体幹が弱い)

『yoganess』より
(画像=『yoganess』より)

あぐらで座ると、腰が曲がり、首が前に出てしまう方も多くいます。

骨盤を立てて座れていないことが原因です。

柔軟性が十分にあっても、体幹の筋肉が弱く安定して座れないケースです。

このあぐらの方法では、長時間座ることが困難になります。

また、腰や首などあらゆる部位に負担がかかっている姿勢なので、改善するのがベターです。

骨盤が歪んでいる

『yoganess』より
(画像=『yoganess』より)

あぐらをかいたときに、両足の開きの左右差が大きく出る方、痛みが片側の股関節にだけ出る方は、骨盤の歪みも疑ってみましょう。

片足だけに体重をかける立ち方や足を組む座り方など、日常生活での悪い姿勢が骨盤の歪みを生み、股関節の動きにも影響を与えています。

実は間違い!?あぐらの落とし穴

『yoganess』より
(画像=『yoganess』より)

柔軟性が高い女性に多いのですが、あぐらができていても、実はあまりよくない姿勢になっているケースがあります。

それが反り腰です。

姿勢を正そうとするあまり、背中側にがっちり力を入れ過ぎてしまい、胸が必要以上に前に出てしまう状態です。

背面が緊張した状態なので疲れやすく、また反っている腰にはダイレクトに負担がかかります。

あぐらをかくときには、頭頂から引っ張られるイメージですっと座り、背中に強い反りがでないのが理想的です。

あぐらができる男性に多いのは、片方の足に肘をつく座り方です。

この座り方を続けていると、左右に歪みが出てきてしまいます。

同時に首が前にでてしまうので、首の後ろの筋肉も緊張し疲労してしまいます。

悪い姿勢を助長してしまうので、あぐらのときこそ、背筋を伸ばすことを意識してみてください。

見た目も堂々として、とてもスタイリッシュです。

あぐらで楽に座る方法

『yoganess』より
(画像=『yoganess』より)

あぐらができるためには、まずは固まってしまった股関節周りの筋肉をほぐし、柔軟性を取り戻すことが大切です。

脚を前後に動かす屈曲と伸展、脚を外に開いたり閉じたりする外転、内転を重点的に行うと効果的です。

日常生活でも、股関節の6つの動き(屈曲、伸展、外転、外旋、内転、内旋)を意識すると良いでしょう。

モノを拾うときや階段を上るときなど、ちょっとした動きのときにも大きく動いてみてください。

合わせてお尻の筋肉をほぐしていくと、より効果的です。

ヨガのあぐらの軽減法

『yoganess』より
(画像=『yoganess』より)

ヨガであぐらのような座り姿勢をよく目にするかと思いますが、それはスカーサナ(安楽座)と呼ばれる座り方です。

「スカ=楽」という意味があり、瞑想の際に楽に長時間保てる姿勢として重宝されています。

ヨガのあらゆるアーサナは、瞑想のためのスカ―サナ(安楽座)に辿り着くためのものです。

スカ―サナ(安楽座)は、両足は重ね合わせずに前後に置いて、座ります。

膝が上がってしまう場合、もしくはより楽に長く座っていたいときには、ブランケットやブロックといったプロップス(補助をしてくれる道具)を使います。

使い方は簡単です。

お尻の下にブロックや折りたたんだブランケットを置いて座るだけ。両足は床に下ろします。

高さを出すことで、股関節の開きが楽になります。

さらに体幹が弱い方でも骨盤が立ちやすくなります。

座布団などでも代用できるので、ぜひ試してみてください。