新婚旅行中に魅力的なチョコレートに出会い、現地で仕入れの交渉をしました

7. 「確信したことを成し遂げる力は、誰にでも残っている」ウーマンダイアローグ
(画像=『Cinq』より引用)

渡辺:毎シーズン各ブランドからたくさんの新作が出ますが、情報をどのように入手されていますか?

鳥谷:基本的に企業が催す新作発表会に足を運んで、商品を実際に手に取って試すことが多いです。もちろん他の業務もありますが、スケジュールを調整して極力伺うようにしています。

あとは普段から海外のサイトをひたすら見続けて情報収集をしています。私は『ビューティアポセカリー』のなかでも食品をメインに担当しているので、気になったものが見つかったら、取引先の営業の方に「この商品を日本で取り扱うことが可能でしょうか?」と連絡を入れます。現在国内に入ってきていない商品に関しても、輸入することができないかを相談しますね!

渡辺:取引が継続している会社に関しては新作アイテムがリリースされるときに案内がくると思うのですが、まだ一度も取引をしたことがない会社の商品が気になる場合は、問い合わせることもあるのですか?

鳥谷:します! します! たとえば、新婚旅行でベルギーを訪れたときにとてもおいしいBIOのチョコレートを発見して、現地でそのまま交渉しました。そして日本に帰国した後に実際に輸入して、販売に至りました。

渡辺:新婚旅行中に現地で商談を持ちかけたのですか!? 行動力がすごいです! 新婚旅行の思い出がひとつ増えましたね(笑)

鳥谷:こういった話をすると大胆に聞こえるかもしれませんが、自分から一歩踏み出せば本当に望みが叶うこともあるんですよね。直感を信じることも重要だと思います。

海外出張で熱い想いを持った生産者からアプローチを受けました

8. 「確信したことを成し遂げる力は、誰にでも残っている」ウーマンダイアローグ
(画像=『Cinq』より引用)

渡辺:バイヤーとして海外を訪れることも多いと思いますが、印象深いエピソードがあれば教えてください。

鳥谷:2018年3月にイタリアで開催された『Cosmoprof(コスモプロフ)』という化粧品・美容関連製品等を対象とする見本市に出席させていただきました。日本ではお目にかかれない、めずらしいコスメとたくさん出会えて感動しました。

渡辺:うらやましいです! コスメ好きとしてはたまりませんね!

鳥谷:そのなかで私が一番感動したのは、世界的にも注目を集めている“ヘンプ”です。以前から、自分自身“ヘンプシード”を取り入れた食生活をしていたのですが、“ヘンプ”を使ったコスメの魅力に衝撃を受けました。オイルやシャンプー、スキンケアなど、生産者がこだわって選んだアイテムを「日本でも販売したい」とアプローチしてくださいました。

渡辺:世界中にたくさんの国があるなかで日本で販売したいとおっしゃっていただけることは、とても光栄ですよね。

鳥谷:単純に「売りたい」と言うだけでなく、消費者にどのようなアピールをすれば効果的かまで真剣に考えてくださっていたので、より一層本気度が伝わってきました。私も驚いたのですが、容器を竹を使用して和風にアレンジしてくださっていたのです! みなさんが日本でのマーケットを広げたいという熱意がジワジワと伝わってきました。本来なら、できあがった商品から仕入れたいものを選ぶことが多いのですが、土台から一緒に考えたいとお話をいただいたんですよね。

渡辺:日本で売ることを既に想定して土台の部分から提案していただけるなんて、うれしいですね。実際にこの1年で国内のコスメショップでヘンプを使用したアイテムを見かける機会が増えました。

鳥谷:たしかに日本にも入ってきてはいますが、アメリカのヘンプ市場は5年間で約20倍まで成長しているんですよ。なので、世界に比べるとまだまだ浸透していません。個人的に「もっと日本でも活発になったらいいな」と思っています。

渡辺:まだ取り扱いしている店舗は一部なので、これから日本でもヘンプのコスメをどこでも手軽に買えるようになったらいいですね。今後そういった時代がきたら、きっと鳥谷さんがイタリアで出会った生産者の方々も喜んでくれるはず!

鳥谷:お客様に素晴らしい商品を使っていただきたいという気持ちは、私たちもメーカー様にも共通しているので、将来的に実現できればと思っています。

10年以上、ローフードとスーパーフードを取り入れた生活を続けています

9. 「確信したことを成し遂げる力は、誰にでも残っている」ウーマンダイアローグ
(画像=『Cinq』より引用)

渡辺:鳥谷さんはローフードアドバイザー、アクアソムリエなどの資格を取得されていますが、いつから食事を意識するようになったのですか?

鳥谷:食生活を意識したきっかけは、17歳まで一度も生理がこなかったからです。心配した親に言われて婦人科で診てもらったら、自分の女性ホルモンの値が極端に低いということが判明しました。すぐに投薬治療をはじめて、点滴や薬の力で生理がくるようになったのですが、その時に自分の体調や体型が変化したんですよ。

治療前はかなり痩せていたのですが、女性ホルモンを取り入れたことによって3ヵ月で突然体重が10kg以上増えてしまいました。急に太ったのでとにかく動き辛かったし、関節が途中までしか曲がらなくなってしまって……。当時は自分の体の変化を受け入れることができず、気分も落ち込んでしまいました。

この状況をどうにかしようと思いながら、ネットで情報収集しているなかでローフードとスーパーフードを取り入れている方のブログを見つけました。そこで食生活に興味を持つようになり“自分自身で自然治癒力を高める”、“局部的に治すのではなく全体をプラスにするような生活習慣を作ること”がいいのではないかと考えました。

試しにレッドマカとルクマとローカカオのパウダーを食事に取り入れてみたら、それまでは婦人科で処方された薬を飲むことを辞めてしまったらピタッと止まってしまっていた生理が、きちんと毎月やってくるようになりました。また、ローフードで体を省エネモードにしたことで燃費もよくなって、体も楽になったんです。それからこの食生活を継続することにしました。

渡辺:栄養価の高いものを食べることは大切ですよね。何を食べるかによって、心にも影響が出てきますし。私は若い頃は数字(体重)ばかりを気にして、単純にカロリーの低いものを選ぶようにしていましたが、今はカロリーよりも質にこだわるようになりました。

鳥谷:『ビューティアポセカリー』にくるお客様のなかでも深いお悩みがある方には、スキンケアではなくインナーケアを提案しています。内側から不足しているものを取り入れると変化が分かりやすいと思うので!

渡辺:鳥谷さんが身を持って体感したことだからこそ、説得力を感じますね。私も自分のコンディションを保つために、毎日体と相談しながら食材やメニューを選ぶようにしています。食事は見た目にも気持ちにも影響してくるので、自分が自分らしく在り続けるコツを掴んだと思います。

もっとたくさんの人に『ビューティアポセカリー』を知っていただきたい

10. 「確信したことを成し遂げる力は、誰にでも残っている」ウーマンダイアローグ
(画像=『Cinq』より引用)

渡辺:今後の目標を教えてください。

鳥谷:私は自分の肩書きに対して経験も知識も足りていないと感じているので、一流の人やものが集まっている場所でシビアな商品選定をしなければいけないというところで、自分の能力をもっと高めたいです。

『ビューティアポセカリー』としては、これからたくさんの方に知っていただきたい、そして実際に訪れてもらいたいです。本当に好きなに方は知っていただいているのですが、伊勢丹新宿店に頻繁にいらっしゃるお客様でも地下2階に『ビューティーアポセカリー』があるということを知らない方が多いんですよ。知名度がアップしたらうれしいです。

渡辺:単純に買い物をするだけでなく、カフェやサロンも併設されている魅力的なスポットなので、私としてもぜひいろんな方に知ってもらいたいです。頻繁に訪れてくださるお客様はもちろんですが、新宿伊勢丹に世界から訪れる観光客が必ず立ち寄る場所になったらいいですね!

インタビューを終えて…

伊勢丹新宿店『ビューティアポセカリー』のアシスタントバイヤーの鳥谷悠見さんと対談をさせていただきました。

新婚旅行中にも関わらず、ときめくものに出会ったら現地で交渉してしまう鳥谷さんに正直驚きましたが、それをキラキラした表情で話されている様子から「心からバイヤーの仕事が大好きなんだろうな」と微笑ましい気持ちにもなりました。

「確信したことを成し遂げる力は、誰にでも残っている」

ドイツの詩人、ゲーテの言葉です。

自分自身が実際に“良い!”と体感したものを、他の人にも知ってもらうというのは、簡単なことではありません。特に今回の鳥谷さんが話してくださった生理という女性特有のもの、自分でも見過ごしがちな体のことや健康というジャンルは、なおさら人に話す機会も少なく、なかなか理解には至らないこともあります。

しかし、自分が心から“良い”と思った商品を、お店で堂々と実体験を用いて販売している鳥谷さんの姿は、悩みを抱えている方からするととても強い味方に見えることでしょう。私たちがまだ知らない新しい食品やコスメを見つけて提案してくださる、鳥谷さんと『ビューティアポセカリー』。今後の展開も目が離せませんね♡

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