男の子の七五三は、3歳と5歳の2回お祝いする場合もあれば、5歳だけの1回だけお祝いする場合もあり、地域によって違いがあります。着物も、被布や袴など年齢によっておすすめが変わります。服装や準備することなど、男の子の七五三の基礎知識を紹介します。
男の子の七五三のお祝いはいつ行う?
3歳、5歳でお祝いするのが一般的
七五三は子供の成長を祝う日本の伝統的な儀式で、男の子の場合、地域によっても異なりますが、3歳と5歳で七五三を行うのが一般的です。3歳と5歳で七五三を行うのは、かつて日本の伝統儀式であった「髪置きの儀(かみおきのぎ)」(=3歳)、「袴着の儀(はかまぎのぎ)」(=5歳)に由来しています。主に関東圏では、男の子の七五三のお祝いは5歳の1回のみ、というケースが多いです。
男の子の七五三を、3歳も5歳もどちらも行うのか、それともどちらかにするのかは、お住まいの地域や家庭の方針で決めていいでしょう。3歳から5歳ころの男の子は、1年ごとに顔つきや体つきがぐんぐん変わっていきます。3歳と5歳のどちらも七五三のお祝いを行う場合は、たった2年でも、男の子の驚くほどの成長ぶりを確認することができるでしょう。
最近は7歳でもお祝いするケースも
また、もともと女の子が行うイメージだった7歳の七五三ですが、最近では男の子が7歳でも七五三を行う家庭も増えてきました。3歳、5歳、7歳の3回とも男の子の七五三を行うケースもあります。兄弟・姉妹がいる場合などは特に、一緒に七五三をお祝いするために、七五三を行う年齢には柔軟に対応しているパパママも多いようです。七五三は本来子供の健やかな成長を願って行う行事なので、性別や年齢など正式な形にこだわらずに、家庭の事情や兄弟の有無などで、柔軟に七五三を行う時期を決めるといいでしょう。
家族揃って子供の成長をお祝いできるのはとても嬉しいことです。七五三ではしっかりと家族で記念撮影しておき、後で子供の成長ぶりをふり返りましょう。
七五三は数え年で行うの? それとも満年齢?
かつて七五三は数え年で行うのが正式でしたが、現在では、七五三は数え年と満年齢のどちらで行ってもいいとされています。「数え年」とは、0歳という年齢をカウントせず、生まれてからその年の大晦日までが1歳、年を越すと2歳…と年を数える方法です。一方「満年齢」は、通常の年齢の考え方と同じで、生まれた日を0歳とし、翌年の誕生日で1歳、その翌年の誕生日で2歳…と数える方法になります。数え年と満年齢の数え方に従って年齢を数えると、約1年分の差ができることになります。
七五三を行うのは数え年でも満年齢でもどちらでも大丈夫なのですが、地域によっては今でも七五三を数え年で行うのが一般的なところもあります。また、世代の違うおじいちゃんおばあちゃんとは考えが違う場合もありますので、数え年と満年齢のどちらかで行うかは、周りと相談しながら決めるのがいいでしょう。
3歳の七五三は満年齢3歳でやるのがおすすめ
3歳の七五三は、数え年よりも満年齢でお祝いするのがおすすめです。数え年での3歳は、満年齢で2歳の男の子もいるということになります。魔の2歳児と言われるイヤイヤ期と七五三が重なると、パパママは大変です。七五三のお祝いでお参りに行って子供が静かにしていられるか、機嫌良く着物を着ていられるか、長時間耐えられるかかなど、何かと心配がつきませんね。2歳と3歳では、たった1歳の差でもぐずりが減るなどずいぶん男の子の様子が変わってくるので、満年齢3歳の方がスムーズに七五三を行うことができるでしょう。
男の子の七五三の服装は?
男の子の七五三の衣装は年齢によって何を選べばいいのでしょうか? 和装や洋装のどちらにするかも迷うポイントですね。
3歳の和装なら被布がおすすめ
3歳の七五三祝いでは帯を締めないので、3歳では「被布(ひふ)」という着物の上から羽織るベストのようなもので、腰紐や兵児帯を隠します。被布は女の子の七五三のイメージが強いかもしれませんが、男の子用の被布もあります。5歳の七五三祝いは「袴儀」という男の子が袴を着用し始める儀という意味合いを持っているため、ほとんどの男の子が袴を選びます。そのため、被布を着ることができるチャンスは3歳の七五三のみです。被布は動きやすく、着付けやトイレ、オムツ替えも楽なので、3歳の七五三では被布がおすすめです。
七五三 男の子 被布セット
着物・被布コート・袖なし襦袢がセットになった被布セットです。ポリエステル製でお手入れしやすいので、汚してしまいがちな3歳の男の子でも気にせずに着せることができますよ。着付けも簡単です。オフシ白/黒菊菱、濃紺緑縞/グレー市松など、4種類の中から選べます。
七五三 3歳 男の子 ブランド被布セット
被布コート・着物・伊達衿(重ね衿)・長襦袢・半衿・雪駄・巾着・足袋の合計8点の被布セットです。着付けが簡単にできるのもポイントです。着物は黒地に鷹や松、軍配などの柄で、被布コートは水色地に兜に松や七宝の刺繍がほどこされています。
5歳の和装なら羽織袴
5歳の七五三は男の子にとって成人への第一歩とされる「袴着の儀」です。伝統に沿って羽織袴をおすすめします。羽織袴には2種類あり、「行灯袴」はロングのスカートのような作りをしています。もう片方の「馬乗り袴」は江戸時代に武士が乗馬するために着た袴で、足が二股に分かれています。馬に乗っていただけあり動きやすいので、5歳の七五三でよく着用されるのは「馬乗り袴」です。