近年ブームが続き、多くの芸能人や著名な経営者からも熱狂的な支持を得ているサウナ。とはいえ、サウナ―(サウナ愛好家)は男性メインというイメージがあり、まだサウナ未体験の女性も少なくないのでは?
写真はイメージです(以下同)
しかし、「日本サウナ学会」代表理事を務める医師の加藤容崇先生によると「サウナは男性よりも女性にこそおすすめ」なのだとか。その理由を詳しく聞きました。
女性の乱れがちな自律神経が整う
女性にこそサウナがおすすめの理由は、ずばり「女性のほうが自律神経が乱れがちだから」と加藤先生。 「女性は常にホルモンバランスの変化にさらされていますが、ホルモンは自律神経に直接作用するので、どうしても自律神経が乱れやすくなります。そして、自律神経が乱れると、疲れや冷えなどさまざまな症状が出てしまう。実際、『病気ではないのに不調になりやすい』という女性は多いのではないでしょうか」 そこで役立つのがサウナ。サウナには自律神経を整える効果があるため、そうした症状が改善しラクになるというのです。 「サウナの効果を調べる実験結果を見ても、男性より女性のほうが自律神経やホルモン値の変化が大きい。自律神経が乱れやすいぶん、サウナの恩恵を受けやすいといえます」
睡眠の質が上がりさらに体調アップ
また、サウナには睡眠の質を上げる効果もあるとか。 「人間の体は深部の体温が下がると眠くなり、入眠する仕組みになっています。スムーズに入眠するために、サウナはまさにうってつけ。サウナに入ると一時的に深部体温が上がりますが、時間が経つと逆にサウナに入らなかったときよりも深部体温が下がります。サウナは入浴よりもずっと効果的に深部体温を上げ、その後にはいつもよりも深部体温を下げることができるので、寝つきがとてもよくなり、深く眠れるんです。サウナに入るとノンレム睡眠(深い睡眠)の時間が長くなるという実験データもあります」 より寝つきをよくするには、体温の下がるタイミングを考えて、就寝の2~3時間前にサウナに入っておくのが理想的だそう。 「ただ、サウナに入れば自律神経の機能自体が高まるので、就寝前に入ることができなくても睡眠の質の向上は見込めます。体温調節には自律神経の働きがとても大事ですから。自律神経が乱れて体調が悪くなると、睡眠が浅くなり、よけい体調が悪くなるという悪循環に陥りがちになります。サウナで睡眠の質を上げて、さらなる体調アップを目指しましょう」
女性向けの効果的なサウナの入り方とは?
サウナは、サウナ→水風呂→外気浴を繰り返すことで心身ともに整った状態になります。よく耳にするサウナ用語の「ととのう」ですね。その快感がやみつきになり、「ととのう」ことを目指して自分を追い込むサウナ―は少なくありません。 しかし、加藤先生によると、女性の場合は決して激しく追い込んではいけないのだとか。 「追い込みすぎると逆に自律神経が乱れ、月経不順などのトラブルの原因になります。体に負担をかけないよう、体調に気を付けながら入り、しんどさを感じたらすぐに中断するのが鉄則です」 そこで、具体的に挙げてもらった「女性向けのサウナの5ルール」をひとつずつ見ていきましょう。