ネットで下着を購入するときのポイント
――そうしたカラクリを知った上で、「それでも自分はこうしたいから、寄せ上げブラを選ぶ!」ならいいんですよね。でも「胸が大きくないと、女性らしく見られないから」とか「苦しいけど、みんなやってるから」というなら、ちょっと立ち止まってみるのがよさそうです。
自分らしい下着を見つけるためには、柴尾さんがインポートランジェリーと出逢われたように、まずは“いろいろな下着があるのを知ること”が大事かなと思います。最近はコロナ禍ということもあり、ネットショッピングで下着を購入する方も増えていますが、上手な下着の選び方を教えていただけますか?
柴尾「ネットショッピングなら、試着サービスを行っているショップや、試着キャンペーンをうまく利用するといいですね。何種類か一度に注文して、届いたものを着け比べるといいと思います。ピンポイントで注文すると、『これでいいような気もするけど、もう少し大きいほうがいい気もする』と思っても、比べるものがないとわかりませんから。
ですので、何サイズか取り寄せていちばんなじむものを選ぶといいですよ。また、サイズごとに違う色を頼めば、気に入った色を選ぶこともできますから、通販の場合はこの方法をお勧めします」
お店によってカップサイズが変わる謎
――実は、「自分のサイズがよくわからない」という人も多いように思います。身体を倒してバストをカップに入れてみるとAカップが合うのに、お店の人には、「あなたはDカップまでアップできますよ」と言われたりすると、「一体、私の胸の正体って?」と、悩んでしまいます。
柴尾「『ふだん、このメーカーのこのサイズを使っていますが、何サイズがいいですか?』というように訊いていただけると、『ノンワイヤーでしたらこのあたり、ワイヤーでしたら、このあたりです』とお答えすることはできます。バストサイズについては、パッド入りブラの場合は、“パッドを入れて、そのサイズなのかな”と思うところがありますね。メーカーによってサイズ感もさまざまなので。
同じD70でも、『このメーカーのはちょっと大きくて、こっちは小さいな』と思うときってあるじゃないですか。メーカー側も“これが正しいバストの正体”みたいなものを共有しているわけではないので、そのあたりはしかたがないかな、と思うところもあります。
寄せ上げ系のブラだと、『ふだんはC70だったのに、これを着けたらE70になりました!』みたいなものもありますけど、カップが浅めで、分厚いパッドが入っているものは、実際のバストは変わらず、つけた時だけパッドの分アップしている感じですよね。
バストのバージスラインの脇が高めのタイプだと、脇肉をカップ内に収めればカップ容量としてカウントできるので、カップ数が上がることはあると思います」