振込手数料がこんなに高いワケ
しかし、なんでこんなに振込手数料は高いのでしょう。
実は、A銀行からB銀行へと他行あてにお金が動く時、ほとんどの場合で「全国銀行データ通信システム」というサービスを使って手続きを行っています。これは、全国の金融機関を結んだ資金決済ネットワークです。
この時、A銀行からB銀行へ3万円以上のお金が動く場合には、B銀行に162円(税別)、3万円未満の場合は117円を支払うことになっているのです。
もちろん、A銀行からA銀行の別支店の場合などは銀行内のシステムで決済されるので、この費用がかかりません。ですから、同じ銀行内の振込の場合は ATMから手続きをするにしても手数料は少し安いですよね。
さて、この他行あての振込手数料なのですが、今年2021年10月から1回62円となることが予定されています。 私たちが払う振込手数料じゃありませんよ。他行振込の時の相手先銀行に銀行が支払う手数料が安くなるのです。
なあんだと思われたかもしれませんが、それとともに私たちが払う振込手数料も見直しがあるかもしれません。
それでも、振込手数料はできるだけ払わないほうがいいに決まってます。 どうせ、コロナであまり外に遊びに行けない今年の夏です。週末などの空いた時間を使って、振込手数料を無料にする環境づくりをしてください!
どこの銀行がトクで使い勝手がよく安心安全なのか
3回にわたって、どこの銀行がトクで使い勝手がよく安心安全なのか、お話ししてきました。
1回目は主にATMの手数料や、静かに進んだ口座有料化の流れについて、2回目は、少しでもまともな金利の銀行をどうやって探せばいいのかをお話ししました。それらも合わせて、賢い銀行選びをしてください。
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<文/佐藤治彦> 佐藤治彦 経済評論家、ジャーナリスト。1961年、東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、東京大学社会情報研究所教育部修了。JPモルガン、チェースマンハッタン銀行ではデリバティブを担当。その後、企業コンサルタント、放送作家などを経て現職。著書に『年収300万~700万円 普通の人がケチらず貯まるお金の話』、『年収300万~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』、『しあわせとお金の距離について』『急に仕事を失っても、1年間は困らない貯蓄術』など多数 twitter:@SatoHaruhiko
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