日本の幸福度を上げる2つのキーワード

日本の評価を下げている項目は、「寛容さ」と「人生の選択をする自由」です。ここでいう寛容さとは自分だけではなく周囲への寛容さ、慈愛を意味します。

例えばフィンランドでは、人口のほぼ半数が定期的に慈善団体に寄付をしたり、3分の1が慈善活動を行ったりしているのに対し、日本は「寄付文化の希薄な国」であることが指摘されています。英チャリティエイド財団が世界の慈善活動への関心を調査した「世界寄付指数(WGI)」では、126ヵ国中107位となっています。

周囲への慈愛や思いやりが幸福感や心身の健康と強い関連性があることは、数々の研究結果で報告されているので、「寛容さ」の向上は今後日本が幸福度をアップさせるうえでポイントになりそうです。

また、日本では社会構造や教育制度、文化的な背景から、人生の選択をする自由度が低いとの指摘があります。社会構造などをすぐに変えることは困難です。しかし寄付や慈善活動などを通して個人の寛容さを高めるとともに、自分の子どもには自分で人生を開拓する選択肢を与えるなど、自由と責任感をもたせる子育てを意識していくことで、国全体の幸福度の向上につながるかもしれません。

幸福について、そして「寛容さ」と「人生の選択をする自由」について、思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。

提供・ANA Financial Journal

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