「おじさんたちの聖地」と呼ばれた立ち飲みが様変わりしている。本格的なイタリアンを堪能できる立ち飲みで至福の時を過ごした。

至福の立ち飲み旨イタリアン

飲食店の営業時間短縮が続く昨今、サクッと一杯飲みたいときに立ち飲み居酒屋を利用する人も多いだろう。ひと昔前はコップ酒片手の「おじさんたちの聖地」だった立ち飲みだが、今や、焼き肉やレアな日本酒、スペイン風バルなど、オシャレな立ち飲み屋が増え、ひそかなブームになっている。

 向かったのは横浜。まさに「おじさんたちの聖地」のお手本のような立ち飲み屋が並ぶ、桜木町駅の地下通路「野毛ちかみち」を抜けて徒歩1分。呑兵衛たちの聖地とも呼ばれる野毛にあるイタリアン立ち飲みの「フェニコッテロ」だ。

 ケースにはタパス(小皿料理)が並び、カウンター上にはホルダーにつるされた無数のグラス、トタンの屋根が張り出し、店の中にもう一軒、店があるような雰囲気がなんともオシャレだ。

立ち飲みイタリアンが幸せ〜。時短営業でも本格ピザやワインをサクっと
(画像=『女子SPA!』より引用)

創作タパスでワインを堪能

立ち飲みイタリアンが幸せ〜。時短営業でも本格ピザやワインをサクっと
(画像=『女子SPA!』より引用)

 タパスは10種類ほど。生牡蠣やトリッパ、ポテトサラダなどが200円前後で楽しめる。一人で飲むつまみにはちょうどよく、これなら2、3品楽しむことができる。その中からミニモンゴウイカとオリーブ、そしてサラミを指名。あてが決まったら、今度は主役だ。キリリと冷えた少し辛口のパナメラ・シャルドネを指名した。

トマトソースで煮たモンゴウイカを口に運ぶ。プリッとした食感とイカの味わいに、ハラペーニョの辛さが小気味よい。クイッとワインを一口、フーッと息を吐けば、至福の時間が訪れる。

 ニンニク・アンチョビ・ドライトマトを絡め、最後にレモンを絞って皮を和えたオリーブもたまらない。脇役とは思えない存在感を放つ旨さだ。

 帰りに「野毛ちかみち」で一杯引っかけようと思ったが、あれもこれもと楽しみたくなり、白に始まり赤ワイン、そしてイタリアのビール、ペローニの生まで堪能してしまい、すっかり出来上がってしまった。

 店を後に、千鳥足で電車に乗り、余韻に浸りながら家路に就いた。

フェニコッテロの「オリーブ、サラミ、ミニモンゴウイカ」 オリーブ(165円)、ミニモンゴウイカ(253円)、サラミ(308円)とタパスはかなりお手頃。ワインはグラスワインやボトル、スパークリング、ロゼなど各種取り揃えている