オリンピック用語として押さえておくべきは、競技や種目の名前だけではなりません。「オリンピック」という言葉と組み合わされてよくつかわれる表現も押さえておくとよいでしょう。
大会まで1か月を切った今、多くの選手がオリンピックへの切符(A ticket to the Olympic Games)を手にしています。この切符とは、様々な予選を通過して(Qualify)獲得するもの。しかし今回のオリンピックについては、開催するのか、延期するのか、いろいろな議論がありました。一部では再度延期すべきだ(Postpone the Olympics)という声があったり、中止にすべきだ(Cancel the Olympics)という声があったり。実際に開催する(Hold the Olympics)ことには反対意見も少なくありません。
しかしオリンピックの開催を成功させる(Successfully host the Olympics)ことに多くの意義を見出している人も多く、特にコロナウイルスによる困難を乗り切ったことの象徴と捉える様子もあります。選手にとっては、様々な調整やトレーニングをして最善のコンディショニングを可能にすべく努力をしているでしょう(Train to achieve a peak performance)。
それと同時に、国際オリンピック委員会(International Olympic Committee)やその役員に対する世論は厳しいものがあります。日本国内だけではなく、オリンピックを開催することの経費(Expenses)が高騰していることもあり、IOCのバッハ会長を「ぼったくり男爵」と呼ぶメディアも。これは英語でBaron Von Ripper-offと呼ばれています。Baronは男爵のこと。Vonは貴族に使われる言葉。Ripper-offはRip offという「だまし取る」「ぼったくる」という意味を持つ動詞句。そこから派生して、Ripper-offとなっています。また、それ以外のメンバーを「五輪貴族」と揶揄することも。Aristocratsと訳したり、Gold-plated pretendersと読んだり。
このようなマイナスの報道が多い中で、選手はオリンピックのメダルを取るべく(Win a medal)努力しています。そして記録を破る(Break the record)、記録を達成する(Set/Establish a record)ことを目標にしているはずです。また、選手の中には「記録より記憶に残る選手」と呼ばれる選手もいます。本人はきっと記録を残したい、と思っているのでしょうが。このような選手はAn athlete who stay in one’s memory rather than the history booksなどと訳すことが多いので、日本語のように韻を踏んだ表現にはなりませんね。
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