お買い物するとき、あなたは現金で支払う派ですか?それともクレジットカードや電子マネーを活用するキャッシュレス派でしょうか?
クレジットカード会社大手のJCBが行った「キャッシュレスとデビットカード利用意向に関する実態調査2018」によると 、キャッシュレス派の女性の平均貯蓄増加額は年間68.0万円となっており、現金派の女性(29.5万円)の2.3倍という結果が出ました。
なぜキャッシュレス派は貯金上手なのでしょうか?調査結果と、ファイナンシャル・プランナーとしての筆者の経験を交えて解説します。
なぜキャッシュレス派は貯蓄増加額が多いのか?
その大きな要因として「金融リテラシー」の差があります。金融リテラシーとは、お金に関する知識や情報を正しく理解し、自分自身で判断することのできる能力のことです。
キャッシュレス派の傾向として、社会の流れに敏感で、新しい情報でも積極的に取り入れる知的好奇心や柔軟性があり、得た知識から効率や合理性を考えて選択することができる力を持っている人が多いということがあげられます。
そういった人は仕事に対する意識も高く、収入も高いことが多いうえに、もともとお金の管理が得意でキャッシュレスでも使い過ぎることはないという人もいます。だから、貯金できる金額が自然と多くなりやすいのではないでしょうか。
調査結果から読み取れる、キャッシュレス派の特徴
それを裏付けるように、同調査でも以下のような結果が出ています。
お金の管理は得意だと思う
キャッシュレス派 54.8%、現金派 39.7%
話題の商品・サービスをどの程度利用したいか
「シェアサイクル」 キャッシュレス派 33.5%、現金派 21.7%
「お釣り投資サービス」 キャッシュレス派25.0%、現金派12.4%
管理職になりたいと思うか
キャッシュレス派 39.1%、現金派 21.6%
キャッシュレスにすれば誰でもお金が貯まりやすくなる、というわけではありませんし、もちろん現金派でもきちんと貯金できる人はいます。貯金できる人とできない人の違いは、キャッシュレスかどうかということではなく「金融リテラシー」が高いか低いかです。
女性はキャッシュレスに否定的?
同調査の「最近、自分はキャッシュレス化している」という質問では、男性(YES:35.8%、NO:36.4%)、女性(YES:32.4%、NO:43.8%)という結果でした。
また、「完全キャッシュレス化したレストランはアリだと思うか」を聞いたところ、男性は肯定派が多かった(YES:39.6%、NO:28.8%)一方、女性は否定派の割合のほうが高くなりました(YES:33.2%、NO:37.2%)。
どちらかというと、女性のほうがキャッシュレスに対して抵抗がある方が多いようですね。
キャッシュレス派のメリット・デメリット
現金派、キャッシュレス派、どちらにも長所と短所があります。それぞれの特徴や自分のお金の使い方を把握して、自分にはどちらが合っているのかきちんと判断しましょう。
キャッシュレスのメリット
- 財布がスッキリする
- レジでの支払いがスムーズ
- 自分で家計簿を付けなくても、明細を見ればお金の使い道がわかる
- ポイントが貯まっておトク キャッシュレスのデメリット
- 使った額を管理しておかないと、つい使い過ぎるリスクがある
- まだ現金払いしか対応していないお店も多い
新しいものへのチャレンジが貯金上手への近道
キャッシュレスに限らず、新しいものに触れた時は「よくわからない」「難しそう」と思考停止してしまうのではなく、自分で調べて、比較して、決断するクセを付けることが大切です。遠回りに見えても、そうやって少しずつでもお金のリテラシーを高めていくことが、貯金上手への一番の近道になりますよ。
文・馬場愛梨(ファイナンシャル・プランナー・心理カウンセラー)
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