「健康は1日にしてならず」といいますが、日々の習慣は、わたしたちの健康に大きく影響します。毎日コーヒーを飲むのであれば、体への影響も気になりますよね。コーヒーの主成分は水ですが、ほかにもたんぱく質やクロロゲン酸、カフェインなどが含まれています。

昨今、コーヒーが健康に良いと注目されていますが、具体的にどんな効果があるのでしょうか? 本記事では、コーヒーに含まれている成分が、どのような効果をもたらすのかについてご紹介します。

生活習慣予防に効果的

コーヒーに含まれているクロロゲン酸とカフェインなどの成分が持つ効果によって、生活習慣病を予防できるといわれています。生活習慣病は、偏った食事をはじめ、暴飲暴食や運動不足、ストレスや喫煙などの生活習慣が招く病気の総称です。体に悪い習慣が積み重なり、徐々に進行していくため、気づかぬうちに悪化していることも少なくありません。生活習慣病は動脈硬化を起こしやすくし、心筋梗塞や脳梗塞といった、命に危険をもたらす病気の発症リスクを高めます。

もう少し具体的に見ていきましょう。

生活習慣病の中でも、高血圧や糖尿病、動脈硬化を引き起こす脂質異常症は、肥満が原因だといわれています。これらの病気が合わさった状態をメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と呼びますが、コーヒーを飲むことで、脂肪を燃焼する効果のあるカフェインとクロロゲン酸を一緒に摂取することで、効率よくメタボリックシンドロームを防ぐことが可能に。

コレステロールと生活習慣病には、密接な関わりがあることをご存知の人は多いでしょう。コレステロールには、LDLコレステロール(悪玉)とHDLコレステロール(善玉)がありますが、LDLコレステロールが活性酸素と結びつくと、動脈硬化を進行させる要因の、酸化LDLコレステロールになるのだとか。LDLコレステロールの酸化を防ぐには、喫煙の習慣を止めるほか、抗酸化食品を摂ることが有効です。コーヒーには、高い抗酸化力を持つポリフェノールの一種であるクロロゲン酸とタンニンが含まれていますから、コレステロールの酸化を防いで生活習慣病や動脈硬化を予防します。

コーヒーの効果で集中力をアップ

仕事や勉強の合間にコーヒーを飲んで、気分転換を図る人も少なくないでしょう。気分をリフレッシュさせてくれるコーヒーブレイクですが、コーヒーを飲むと集中力をアップさせることができます。

コーヒーの代表的な成分であるカフェインは、アルカロイドという天然化合物の一種です。カフェインを摂取すると、脳を興奮状態にさせる神経伝達物質のノルアドレナリンの生成が促されることに。

この覚醒作用は眠気を覚ますだけでなく、頭をすっきりさせて集中力を高める効果があるといわれています。

女性には嬉しいダイエット効果も

嬉しいことに、コーヒーにはダイエット効果があるといわれています。わたしたちの脂肪細胞には、エネルギーを蓄積する「白色」と、エネルギーを蓄積するだけではなく脂肪を燃焼をさせる「褐色」が存在します。

じつはカフェインには、「褐色」の脂肪組織の熱生産機能を高めて、脂肪の燃焼を促す効果が。さらに、クロロゲン酸には食後の血糖値上昇を抑え、肥満ホルモンと呼ばれるインスリンが過剰に分泌するのを抑制する働きがあります。