厚生年金の扶養、どうやって手続きをするの?

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厚生年金の扶養に入るための手続き方法を確認しましょう。

扶養する方が勤務先で手続き

扶養の手続きは、扶養する方が行います。「国民年金第3号被保険者関係届け(兼 健康保険 被扶養者(異動)届)」を提出します。これは勤務先に用意されているので、人事部や総務課などの窓口で手続きをしてください。

証明書類も一緒に添付

勤務先によっては同時に証明書類の提出を求められる可能性があります。住民票や扶養される方の所得証明書などです。

証明書類は必ず必要というわけではありません。勤務先が世帯の事情を承知している場合など、提出せずに済む場合もあります。必要な書類が何か、勤務先の窓口で確認しておくと確実でしょう。

厚生年金の扶養制度の注意点

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厚生年金の扶養制度はお得に思えるかもしれませんが、少し注意したいことをお伝えします。

扶養される方の老後資金の備えがほしい

厚生年金保険の扶養に入ったからといって、「2人分の年金」が受け取れるわけではありません。先述しましたが、扶養される方が受け取れるのは「老齢基礎年金」といって、通常、厚生年金保険に加入している人が受け取れる年金の一部に過ぎません。その金額は決して多いものではありません。

当然ながら自分で厚生年金保険に加入した方が、将来受け取れる年金額は多くなります。もし厚生年金保険の扶養に入る場合でも、別途貯蓄をしっかり行うなど、老齢基礎年金以外にも老後の資金を用意した方が望ましいでしょう。

両親を扶養に入れるときは年収要件により注意

生計を一にしていれば両親も扶養に入れられますが、この場合年金も収入に含まれます。

60歳以上の方を扶養に入れる場合は180万円まで収入があっても大丈夫ですが、給与も年金も受け取るとこの金額を超えてしまう可能性が高くなります。

扶養制度を理解し家計の改善に

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厚生年金における扶養制度を利用すると、世帯の社会保険料負担を大きく減らすことができますが、将来受け取れる年金額は一部であるということに注意しましょう。制度を理解し、上手に利用したいですね。

文・若山卓也(独立系ファイナンシャルプランナー)/DAILY ANDS

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