養育費も非課税

子どもがいる場合はどうだろうか。養育費は非課税だ。相続税法では、「扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるためにした贈与により取得した財産のうち通常必要と認められるもの」については、贈与税の課税価格対象としないと定められているのだ。

養育費は子どもの扶養義務に基づくものであるから、「通常必要と認められるもの」であれば、贈与税はかからない。

しかし、将来分も含めて一括して養育費を支払った場合はもらう側は課税の対象となるので注意が必要である。

生命保険料契約などはどうなる?

配偶者を生命保険金の受取人とする生命保険契約の保険料を毎月支払っていた場合について考えよう。

解約もしくは受取人をすぐ子供に変更すれば、生命保険料控除の対象となるので手続きは済ませておきたい。

生命保険料控除の対象となる生命保険契約等とは、その保険金等の受取人のすべてが、自己又は自己の配偶者その他の親族であることが要件となっている。あなたの奥さんは離婚した時点で配偶者ではなくなるので、保険料を負担しても控除の対象とはならないのである。

生命保険料控除の対象となる保険料等に該当するかどうかは、保険料などを支払った時の現況により判定することとされている。

このように、失うものばかりである。愛妻家のタレント土田晃之氏は「単純に浮気がバレて離婚になってもいいの?」「もしそうなれば、大好きな4人の子供や嫁と一緒に暮らせなくなる。家も持っていかれるだろう。そして子供たちが成人するための養育費や慰謝料を全部合わせたら総額で2億円くらいになるのではないか」と発言している。「不倫に2億円の価値があるのか」と説いているのだ。慰謝料、税金、財産分与……。すべては自己責任である。

文・眞喜屋朱里(税理士、眞喜屋朱里税理士事務所代表)/ZUU online

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