ポイント2 大きく変わる「年齢の差」

保険料の算出には、補償割合のほかに犬や猫の「種類」や「年齢」も関係してくる。

人間と違って、出生日や出身が定かでないのは想定の範囲で、保険会社は設計をしており、保険料が大きく変わるのは、種類よりも年齢である点は人間と同じだ。

歳を重ねるごとに保険料は加算されていくため、同じプランでも例えば、0歳の犬の場合1800円程の月額保険料が、10歳だと4600円程になる。犬は小型大型の差があるが、5倍以上のスピードで歳をとる。「来年あたり保険に入っておこう」と思った時、来年には5歳分、年齢をくっている計算になるため、加入を決めるのならば早めの方が良いだろう。

ポイント3 多頭、マイクロチップ……数ある「割引制度」

人間の保険同様、ペット保険にも割引制度がある。ここでは4つ紹介しよう。

1つ目は「多頭割引」だ。読んで字のごとく、複数匹のペットを同じ保険会社で加入する際に、2%~5%ほど保険料が割り引かれるものである。

2つ目は「インターネット割引」で、これは自動車保険などでおなじみの、ダイレクト申し込みの割引だ。ペット保険を検索してたどり着く人も多いと思うので、利用できるケースも多いだろう。

3つ目の「無事故割引」は損保会社特有のもので、1年間支払請求がなかった場合、翌年の保険料が割安になる制度だ。これは自動車保険をイメージしてもらうと分かりやすいだろう。

4つ目の「マイクロチップ割引」はペット保険特有のものだ。「動物ID普及推進会議(AIPO)」に登録されているマイクロチップを装着している犬・猫は、申し込み時に番号を記載しておくことで3%前後割り引かれる制度だ。マイクロチップは動物病院で入れてもらうのだが、注射器で入れるため通常のワクチン接種とあまり変わらない。費用は数千円から1万円ほどで、災害時や迷子になった時にも見つけてもらえるメリットがあるが、稀に副作用もあるため獣医に相談して決めるのがいいだろう。

動物の場合、病院にかかれば一旦支払いは全額負担し、後に民間の加入保険会社に請求をして、後日補償されるのが一般的だ。一部の保険会社では、「動物健康保険証」を発行し、人間と同じように窓口での負担が、補償割合の差額分だけの支払いで済むようなサービスもあるので、加入を検討している保険会社に確認する必要がある。

いつも癒してくれる可愛い家族と、支える人の経済的負担を考慮して、賢くペット保険を選ぶことが大切である。

文・佐々木 愛子(ファイナンシャルプランナー(AFP)、証券外務員Ⅱ種)/ZUU online

【こちらの記事もおすすめ】
親の介護に備えて準備しておく5つのこと
不倫の慰謝料相場は50万~300万円って本当?
遺産相続でもめやすいことランキンク゛
相続人の範囲はどこまで?孫や養子の扱いは?
事実婚を望む男性の3つのパターン