親の希望と現実を確認しよう

親の介護には少なからぬ費用がかかるが、基本的には親自身に準備しておいてほしいもの。自分の結婚や出産、住宅購入など、必要な資金は他にもある。親の介護費用なら不足があれば援助はしたいが、際限なく出せるわけではない。せめてどの程度の費用を見積もっておくべきか、目安だけでもわかれば安心だろう。

そこで、まず知っておきたいのが親の希望だ。もしも介護が必要になったら、どこに住みたいのか、どのような介護や医療を受けたいのかをあらかじめ聞いておくと情報収集も効率よくできる。

そして、親の収入も大切なポイントだ。もしも施設の入所を検討するなら、月額利用料が年金の範囲内であれば無理がない。貯金だけでは入居一時金が足りないようなら、早めに資金作りをしておくこともできる。

介護で大切なのは、ひとりで抱え込まないこと

誰しも、健康で長生きがいいと思っているだろう。しかし、もしも介護が必要になったら、決して一人で抱え込まず、家族や地域で協力していくことが大切だ。兄弟などの身内だけではなく、地域の相談窓口など、活用できるサービスは多くある。今後は、ますます高齢者が増えることで、医療制度や介護保険制度の改正が想定される見込みだ。今後もチェックを怠らないようにしておこう。

そして、親が元気なうちに、介護について話しておける関係を作っておきたい。経験者によれば、介護が現実的になるとなかなか話せないものなのである。

文・タケイ啓子(ファイナンシャルプランナー(AFP))/ZUU online

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