SBI証券が2021年3月、主要ネット証券で初めて600万口座を突破しました。最も選ばれている証券会社なので、評判が気になっている方も多いでしょう。

本記事では、SBI証券の「単元未満株(ミニ株)」についての口コミを紹介します。少額で投資できるので、投資初心者の方でも投資を始めやすいサービスです。

もちろん、そもそも「単元未満株(ミニ株)」がどのようなサービスかについても、わかりやすく解説します。投資家デビューを狙っている方は、ぜひご一読ください。

そもそもミニ株&単元未満株とはどんなもの?

ミニ株と単元未満株は、どちらも少額で株式取引できるサービスです。

株式取引は通常「100株単位」で売買しないといけません。証券取引所がそのように定めているためです。そのため、たとえば株価が1万円の株式を買う場合、100万円もの資金が必要になってしまいます。

一方、100株より少ない単位で売買できるサービスが「ミニ株」と「単元未満株」です。一般的に「ミニ株なら10株単位」、「単元未満株なら1株単位」で売買が可能です。

例えば株価1万円の株式の場合、10株単位のミニ株なら10万円、1株単位の単元未満株なら1万円で買えます。通常よりも少ない株数で買えるため、小額投資ができるのです。

【100株未満OKの理由は「取引所を使わないから」】
ミニ株や単元未満株で100株未満の取引ができる理由は、「証券取引所を使っていないから」です。証券取引所を使う代わりに、証券会社が株を売ってくれたり、あるいは買い取ってくれたりします。
証券取引所を使わないので100株単位のルールに縛られず、少ない株数で取引できる仕組みになっています。
若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

ミニ株&単元未満株のメリット

一般的にミニ株や単元未満株には、主に以下のメリットがあります。

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(画像=fuelle編集部作成)

それぞれ解説しましょう。

少額で投資できる

ミニ株や単元未満株は、小額で投資できるという点にメリットがあります。特に初心者の方にとって、少ない金額で投資を始められるメリットは大きいでしょう。

株価が高い銘柄にも投資しやすい

株価が高い銘柄にも投資しやすいので、投資の選択肢を広げられるメリットもあります。

株式の中には株価がとても大きい銘柄があります。たとえば「ユニクロ」で有名な「ファーストリテイリング」の株価は、2021年3月末で8万8,130円です。通常の100株単位だと、最低でも881.3万円もの資金が必要になってしまいます。

100株単位だと手が出ないような銘柄でも、少ない株数で売買できるミニ株や単元未満株なら買える場合もあるでしょう。

株価が高い銘柄にも投資しやすいのがミニ株と単元未満株のメリットです。

分散投資しやすい

分散投資しやすい点もメリットです。いくつかの銘柄に分けて投資する分散投資にはリスクが下がるメリットがありますが、資金が少ないと十分な分散ができない可能性があります。

ミニ株や単元未満株なら、1銘柄あたりの投資金額を小さくできるので、少ない金額で多くの銘柄に投資しやすくなります。

ミニ株&単元未満株の注意点

ミニ株と単元未満株には注意点もあります。

【ミニ株&単元未満株の注意点】
・議決権はない
・株主優待は原則受けられない

通常、株主は株主総会に出席して票を投じる「議決権」がありますが、株数が100株に満たないと議決権はありません。

また、100株未満だと原則株主優待を受けられない点も注意が必要です。株主優待の多くは、100株以上持っている株主を対象に実施されているためです。

なお、株主優待の条件は銘柄ごとに異なり、中には100株未満でも受けられる銘柄もあります。したがって、ミニ株や単元未満株で株主優待が絶対に受けられないともいえません。

ただし、ミニ株や単元未満株の株主優待はすべて受けられないとする証券会社もあるので注意しましょう。ちなみにSBI証券は、その株主優待の条件に合致する限り、100株未満でも株主優待を受けられます。

SBI証券のミニ株・単元未満株はどんなもの?

ここまでミニ株や単元未満株について、一般的な概要を紹介しました。ここからはSBI証券のミニ株、単元未満株の概要について解説します。

SBI証券は「S株」という単元未満株サービスがある

SBI証券は、1株単位の単元未満株サービス「S株」を提供しています。

ミニ株はありませんが、10株単位の取引は単元未満株でも可能なので、S株があれば十分といえるでしょう。

SBI証券の単元未満株「S株」の概要

S株の概要は以下の通りです。

・取扱銘柄 東証の全銘柄で売買できる
・手数料 取引金額の0.55%(税込)
・約定タイミングは1日3回
・NISA(ニーサ)にも対応

単元未満株は証券会社ごとに取り扱い銘柄が異なり、中には取り扱いが少ない証券会社もあります。S株は東京証券取引所(東証)に上場する個別の株式なら全銘柄で取引ができるので、幅広い銘柄で取引できます。

手数料は1売買ごとに0.55%(税込)です。ただし、最低でも手数料が55円(税込)かかるので、1万円以下の取引では手数料が割高になるので注意しましょう。

注文はいつでも可能ですが、約定(取引が成立すること)は1日に3回です。注文してすぐに取引が成立するわけではないので注意しましょう。約定タイミングを以下にまとめたので参考にしてください。

【S株 注文時間ごとの約定タイミング】

注文時間 約定タイミング
当日7:00までの注文 当日9:00
当日10:30までの注文 当日12:30
当日13:30までの注文 当日15:00
当日13:30以降の注文 翌日9:00

また、S株は「NISA」にも対応しています。利益が非課税になるので、より有利な投資ができます。もちろん、通常の課税口座でも取引可能です。

>>SBI証券の詳細はこちら(公式サイト)

SBI証券の単元未満株「S株」の評判・口コミ

では、ここでSBI証券の単元未満株について口コミをチェックしてみましょう。

安心安全の大手証券会社

★★★★

大手証券会社なので安心して取引できます。1株から購入することができ、幅広い銘柄に投資することができます。口座開設はネットで完結。サポート体制もばっちりです。株式投資デビューを考えているならまずはSBI証券を試してみるべき。マーケット情報も多いので勉強になります。

30代・男性

1株から購入できて便利です!

★★★★

私は「1株だけの保有でも株主優待がもらえる会社」の株を購入しています。メリットは株主優待と、株の購入資金が少額で済むことです。デメリットとしては購入時の手数料が最低でも55円(税込)かかること、指値での購入ではなく約定のタイミングが1日3回なので自分の思った金額では購入できないリスクがあることです。

30代・女性

手数料は月額制でお得

★★★★★

手数料は月額220円で売買できるのでお得です。Tポイントが200ポイント付加されるので実質ほぼ無料と言ってもいいのかなと思います。貯まったポイントは投資に使うこともできるので、さらにお得感があります。約定のタイミングが決まっているのでスキャルピングなどはできませんが、長期を見据えてコツコツ投資していくのに便利だと感じました。

20代・男性

値かさ株を買うときに使えます

★★★

SBI証券のS株は1株から株式を購入できるので、「個別株を買いたいけれど単元株だと高すぎて買えない」という人にニーズのあるサービスです。私も任天堂やファーストリテイリングといった「日経平均株価が上がるときに大きく上がる株」を購入する際、ここで株式を買い付けています。

20代・男性

稼げました

★★★★★

始めた当時は育児中だったので、5万円でも稼げたら嬉しいと思っていましたが、100万円稼ぐことができました。子供の貯蓄もでき、有意義な生活を送れるようになったのでよかったです。

20代・女性

少額の資金からでも株式が買いやすい

★★★

投資を始めやすい仕組みになっている点が、まずいいです。少額で株式を買うことができるミニ株(S株)制度がありますので、多額の資金がなくても優良企業の株式を購入することができます。初心者でも始めやすいのが魅力です。それとミニ株であっても株主配当も得られる点もいいです。市場への発注が1日1回ではなく3回までになっている点にも満足しています。

40代・男性

>>SBI証券の詳細はこちら(公式サイト)

SBI証券の「S株」 他社と比較しておすすめのポイント

SBI株の単元未満株について概要と口コミをご紹介しました。しかし「他社と比較してどうなの?」と気になる方も多いでしょう。

ここでは他社と比較しながらSBI証券の単元未満株について、おすすめポイントをご紹介します。

取扱銘柄が多い

SBI証券の単元未満株の最初のおすすめポイントは、取り扱い銘柄が多いという点です。

上述しましたが、SBI証券では東証に上場するすべての株式で1株単位の取引ができます。これは、他社と比較しても多いといえます。

参考に、単元未満株の取り扱いがある証券会社のうち、SBI証券より取り扱いが少ない証券会社の例を以下にまとめました。

【SBI証券よりも単元未満株の取り扱いが少ない証券会社の例】
・LINE証券 1,014銘柄
・PayPay証券 150銘柄
※国内株式のみ。いずれも2021年4月1日時点

東証に上場している会社数が3,360銘柄(2021年4月1日時点)ということを考えると、SBI証券の単元未満株の取り扱い数の多さが分かるのではないでしょうか。

当日約定の受付時間が長い

SBI証券の単元未満株は、13:30までに注文すれば当日に約定しますが、これは比較的ゆとりのある受付時間といえます。

参考に、単元未満株の取り扱いがある証券会社のうち、当日約定の受付時間がSBI証券より短い証券会社の例を以下にまとめます。

【当日約定の受付時間がSBI証券より短い証券会社の例】
・マネックス証券 11:30まで
・auカブコム証券 10:00まで

株価は常に変動しています。注文から約定までの時間が長く空いてしまうと、思わぬ価格で取引が成立してしまうかもしれません。約定までひと晩も空いてしまうと、その可能性もより大きいでしょう。

当日約定の受付時間にゆとりがある点も、SBI証券のおすすめポイントです。

【単元未満株は「指値(さしね)」ができない】
約定する価格を事前に指定する「指値注文」ができればいいのですが、SBI証券を含め、単元未満株では基本的にできません。原則、どのような価格でも約定タイミングで取引が成立してしまいます。
思わぬ価格での約定を防ぐためには、注文から約定までの時間をできるだけ短くすることが大切です。したがって、できるだけ当日に約定する受付時間までの注文を出しましょう。
若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

「テーマキラー!」が便利

SBI証券は「テーマキラー!」というサービスを提供しています。例えば「自動運転」や「人工知能(AI)」などのテーマごとに、関係が深い複数の銘柄をパッケージし、まとめて投資できるサービスです。

複数銘柄への投資は資金が大きくなりがちですが、単元未満株を組み合わせることで少ない金額で投資できます。

通常は会社ごとに銘柄を選ばないといけませんが、「テーマキラー!」を使えば分かりやすいテーマで簡単に投資ができます。

SBI証券独自のサービスで、おすすめポイントの1つです。

>>SBI証券の詳細はこちら(公式サイト)

SBI証券の単元未満株「テーマキラー!」をさらに解説

SBI証券独自の単元未満株サービス「テーマキラー!」について、もう少し詳しく確認しましょう。

テーマ別の単元未満株に10銘柄セットで投資できる

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(画像=著者撮影 SBI証券テーマキラー!ホームページより)

「テーマキラー!」では、市場で注目されるテーマごとに関連の深い銘柄を最大10銘柄組み合わせ、1つのパッケージにしています。

提供されるテーマは月に1回更新され、そのときに話題のものや以前から注目されているものなど、さまざまなテーマが提供されています。

5万円から投資できる NISAも対応

「テーマキラー!」には「5万円」「10万円」「20万円」「30万円」の4コースあり、最低5万円から利用できます。

通常の単元未満株と同様、NISA口座で投資することも可能です。

テーマの一括売却もOK 1株ずつ売る手間を省ける

「テーマキラー!」で投資すると最大10銘柄を取得しますが、1銘柄ずつ売却する必要はありません。「一括売却」機能を使えば、最大10銘柄の単元未満株を一度に売却できます。

上乗せ手数料はなし 0.55%のまま

「テーマキラー!」はSBI証券の単元未満株「S株」を応用したサービスですが、上乗せの手数料はありません。0.55%(税込)のままです。

「どの株式を買えばよいかわからない」という方は、「テーマキラー!」を利用してみてはいかがでしょうか。

>>SBI証券の詳細はこちら(公式サイト)

SBI証券の単元未満株「S株」が向いているのはどんな人?

SBI証券の単元未満株が向いている方はどのような方でしょうか。

投資初心者 少額で取引の練習に

投資初心者の方には単元未満株をおすすめします。投資にはリスクがありますから、いきなり大きなお金を投じるのは気が引けると思います。

単元未満株でもリスクがないわけではありませんが、少ない金額なら大きなダメージになりにくいでしょう。投資に慣れるまでの練習として活用してみてはいかがでしょうか。

分散投資でリスクを下げたい方 

単元未満株は1銘柄あたりの投資金額を小さくできるため、分散投資しやすいメリットがあります。

特にSBI証券なら「テーマキラー!」で簡単に分散投資できるので、分散投資によるリスク低減を重視される方にはSBI証券の単元未満株をおすすめします。

>>SBI証券の詳細はこちら(公式サイト)

SBI証券の単元未満株は豊富な選択肢が強み

ミニ株や単元未満株には小額で投資できるメリットがあります。特にSBI証券の単元未満株「S株」は、他社と比較しても取り扱い銘柄が多く、また当日約定の受付時間が長い点が強みです。

「投資を始めてみたい」とお考えなら、SBI証券での開設をおすすめします。

若山卓也
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。 関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。 AFP、プライベートバンキング・コーディネーター資格保有
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。 関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。 AFP、プライベートバンキング・コーディネーター資格保有
 

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