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2020/03/16

取引手数料が安い証券会社ランキングTOP3。お得に投資できるのはどこ?

(写真=PIXTA)
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株式投資を始めるためには、証券会社に口座を開設する必要があります。ここでは、口座を開設する証券会社を選びやすいよう、さまざまな切り口でランキングを作成しました。お得に取引できる証券会社を探せる「株式の取引手数料ランキング」や、手数料無料の「ノーロード投資信託の取り扱いランキング」などを紹介しますので、証券会社選びで悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

初心者にネット証券をおすすめする理由

証券会社には、大きく分けて「対面証券」と「ネット証券」があります。それぞれにメリット・デメリットがありますが、これから証券口座を開設しようと考えている投資初心者は、ネット証券の中から自分に合う証券会社を探すことをおすすめします。ネット証券のメリットは、以下のとおりです。

コストが安くお得に取引できる

株式や投資信託などを買う際は、証券会社に手数料を払います。ネット証券は、その手数料が安い傾向があります。

ネット証券には営業マンがいないため、投資の相談ができません。しかし、その分の人件費などが抑えられるので、取引手数料を安くできるのです。

そもそも対面証券より運用実績が良い

ネット証券では投資の相談ができないので、対面証券会社で口座を開こうと考えている人もいるかもしれません。しかし、投資の相談が必ずしも利益につながるわけではありません。

各金融機関は、顧客の損益状況などを「共通KPI」として公表しています。共通KPIをチェックすると、運用実績は対面証券よりもネット証券のほうが良いのです。

2019年3月末時点で、対面証券では投資信託を保有する顧客の約53%が利益を出していますが、ネット証券では約66%です。 

これを知ると、投資の相談ができるからといって、対面証券で高い手数料を払う意味がありません。これが、これから投資を始める人にネット証券をおすすめする理由です。

投資初心者におすすめ ネット証券総合ランキング

調査会社のオリコンが、「ネット証券 顧客満足度ランキング2020」を公開しています。FPである筆者が、このランキングの上位10社を総合的に判断し、初心者にとっておすすめの順番に並べ替えてみました。
 
  株式手数料 投資信託
取引金額
50万円 100万円 本数 販売手数料 つみたてNISA
1位 SBI証券 無料 535円 2,655本 すべて無料
楽天証券 無料 535円 2,647本 すべて無料
3位 松井証券 無料 1,100円 1,241本 すべて無料
4位 ライブスター証券 198円 374円 2本 すべて無料
5位 岡三オンライン 無料 660円 530本 すべて無料 -
auカブコム証券 275円 1,089円 1,167本 すべて無料
7位 マネックス証券 495円 1,100円 1,173本 すべて無料
8位 丸三証券 
(ネット)
440円 880円 207本 -
GMOクリック証券 265円 479円 229本 - -
10位 岩井コスモ証券
(ネット)
440円 880円 327本 - -
2020年2月27日時点
※株式手数料は、手数料が最も安くなる取引コースで計算しています。

ポイントはコストと商品の充実度

総合ランキングでは、株式手数料と取り扱っている投資信託数、つみたてNISAへの取り組みなどをもとに評価しています。

株式などの証券商品はどこで買ってもまったく同じなので、「同じものを買うなら安いほうがいい」です。ネット証券の中には、一定以下の株式取引や投資信託の手数料を無料としているところもあります。できるだけ取引コストの安いネット証券を選ぶべきです。

また、商品の充実度も選ぶ際のポイントです。売買できる株式はどのネット証券でも基本的に同じですが、投資信託や債券はラインナップに差があります。

投資初心者には、特に「つみたてNISA」があるかどうかを重視していただきたいです。投資対象が長期運用に向く投資信託に限定されているので、投資初心者でも安心して運用できるでしょう。

「SBI証券」と「楽天証券」が一番おすすめ!

SBI証券と楽天証券は、コストと商品の充実度ともに優れています。投資初心者はもちろん、誰にでもおすすめできるネット証券と言えるでしょう。

まず注目したいのはコストです。50万円以下の株式手数料が無料で、投資信託にいたってはすべての銘柄で販売手数料がかかりません。株式では取引金額が大きくなると無料ではなくなりますが、手数料の安さは100万円の取引の場合でも3位です。

投資信託も2,600本以上取扱いがあり、もちろんつみたてNISAも対応しています。

他にも一般NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)、外国株式、ポイント投資サービスもあります。とてもサービスが充実している、隙のないネット証券です。

証券会社選びで悩んだら、とりあえずSBI証券か楽天証券で口座を作っておけば問題ないでしょう。

まとまった金額で株取引するならライブスター証券

  取引金額別の株式手数料
50万円 100万円 300万円 手数料の上限
ライブスター証券 198円 374円 880円 880円
SBI証券 無料 535円 1,013円 1,070円
楽天証券 無料 535円 1,013円 1,070円

「投資は株式を中心に考えている」という人は、ライブスター証券がおすすめです。ある程度まとまった金額の株式取引なら、ライブスター証券のほうがお得です。

50万円未満の株式取引なら手数料無料の証券会社に軍配が上がりますが、まとまった金額になるとライブスター証券が安く済みます。

【50万円の取引】株式手数料ランキング

  取引ごとの手数料コース 定額系の手数料コース
SBI証券 275円
(スタンダードプラン)
0円
(アクティブプラン)
楽天証券 275円
(超割コース)
0円
(いちにち定額コース)
岡三オンライン証券 385円
(ワンショット)
0円
(定額プラン)
松井証券 ※取引ごとの手数料はなし 0円

SBI証券・楽天証券・松井証券・岡三オンライン証券の4社は、1日の株式の取引金額が50万円までなら手数料がかかりません。

ただし、50万円以下の株式取引を手数料無料で行う際は、取引コースに注意しましょう。

SBI証券・楽天証券・岡三オンライン証券では、取引コースを定額系の手数料コースに変更しないと無料になりません。取引コースの変更は、証券会社それぞれのルールがあります。なお、松井証券には定額系の手数料コースしかありません。

【100万円の取引】証券会社株式手数料ランキング

1位 ライブスター証券

100万円の株式取引なら、ライブスター証券の手数料が有利です。100万円の株取引を374円の手数料で行うことができます。

ライブスター証券には、「一律(つどつど)プラン」と「定額(おまとめ)プラン」があります。手数料が374円になるのは、「一律(つどつど)プラン」のほうです。ライブスター証券で1日に何度も取引する場合は、「定額(おまとめ)プラン」のほうが有利になる場合があります。ライブスター証券の取引コースは1日に1回、取引の前日(15:30まで)に変更することができるので、取引スタイルに合わせて選択しましょう。

2位 GMOクリック証券

GMOクリック証券の株式手数料コースは、取引ごとに手数料を計算する「1約定ごとプラン」と定額系の手数料コース「1日定額プラン」があります。取引コースの変更は、前日の15:00までにやっておきましょう。

同率3位 SBI証券、楽天証券

SBI証券と楽天証券は50万円以下の株式取引では手数料無料で1位でしたが、100万円の株式取引でも3位です。両社での取引コストは、かなり安いと言えるでしょう。SBI証券と楽天証券の株式取引コースは2つありますが、変更できるのは1日1回(取引前日の15:30まで)です。取引金額によって有利なコースが異なりますが、取引の度に変更することはできません。

証券会社ノーロード投資信託の取り扱いランキング

投資信託も選択肢の1つです。取引手数料が無料である「ノーロード投資信託」の取り扱い数を、2020年2月27日時点のランキングで確認しましょう。

1位 SBI証券 2,655本

ノーロード投資信託の取り扱いが最も多いのは、SBI証券です。取り扱い銘柄数は2,655本で、すべてがノーロード投資信託。SBI証券は、投資信託の取り扱い数自体もが国内トップクラスです。「投資したい銘柄がない!」ということはなさそうですね。

2位 楽天証券 2,647本

ネット証券大手の楽天証券も、販売する投資信託のすべてがノーロード投資信託です。取扱いは2,647本と、首位の楽天証券SBI証券には届きませんでしたが、十分な品揃えと言えます。投資信託で資産運用を考えている人は、楽天証券かSBI証券が有力候補になるでしょう。

3位 松井証券 1,241本

楽天証券やSBI証券に大差をつけられましたが、松井証券もすべての投資信託がノーロードであり、本1,241本の取り扱いがあります。これだけの取り扱いがあれば、そう不自由することはないでしょう。

ノーロード投資信託の取り扱い数ランキングでは、すべての投資信託がノーロードのネット証券が上位を占めました。投資信託を運用するなら、これらのネット証券を選ぶといいでしょう。

その他のランキング

取引手数料と商品数では楽天証券やSBI証券が上位でしたが、他のランキングではどうでしょうか? 次は、売上高と時価総額ランキングです。

売上高ランキング

  証券会社 売上高(2019年3月期 本決算の営業収益)
1位 野村ホールディングス 1兆8,351億円
2位 大和証券グループ 7,206億円
3位 みずほ証券 3,815億円
売上高ランキングでは、対面証券大手がTOP3を占めました。首位の野村ホールディングス(野村證券)の売上高は圧倒的で、2位の大和証券に1兆円以上の差をつけています。証券業界では、野村證券の存在感が大きいことがわかります。

3位は銀行系証券会社大手のみずほ証券で、4位のSMBC日興証券(3,695億円)が肉薄しています。

5位にはネット証券大手のSBIホールディングスがランクインしました(3,514億円)。メガバンク系の三菱モルガン証券は2,279億円であり、対面証券大手を上回るネット証券会社が出てきたことは驚きです。

時価総額ランキング

  証券会社 時価総額(2020年2月27日)
1位 野村ホールディングス 1兆7,650億円
2位 大和証券グループ 8,111億円
3位 SBIホールディングス 5,226億円

「時価総額」のランキングでも、野村ホールディングスが1位でした。東証1部の中でも7977位で、大企業の1つであることがわかります。

大和証券は時価総額でも2位で、3位にはネット証券大手のSBIホールディングスがランクインしました。

なお、メガバンク系の3社はそれぞれ親会社が上場しています。三菱UFJが7兆3,968億円、三井住友が4兆8,487億円、みずほが3兆8,470億円であり、野村ホールディングスを超える大企業であることがわかります。

ネット系がシェアを伸ばす構図に

売上高や時価総額のランキングを見ると、ネット系大手のSBIホールディングスの存在感が際立ちます。SBIホールディングスは、SBI証券をはじめ多くの金融会社を傘下に収めています。インターネットの普及は、金融業界の構図をも変えつつあるのです。

どうやって証券会社を選べばいい?

ここまでで紹介したランキングでいくつかの証券会社が出てきましたが、他にもたくさんの証券会社があります。証券会社を選ぶ際は、どのように決めればいいのでしょうか。4つのポイントを確認していきましょう。

手数料の安さ

株式や投資信託などを購入する際は、手数料がかかります。手数料は証券会社によって異なり、取引を長く続けていくと、その差は徐々に増えていきます。したがって、できるだけ手数料の安い証券会社を選択することは大切なポイントと言えます。

つみたてNISAなどへの取り組み

投資にはさまざまな優遇制度が用意されており、それらを利用したほうがお得です。

優遇制度はすべての証券会社が一律でやっているわけではなく、取り組みに差があります。優遇制度を提供していない証券会社もありますが、より有利な運用をしたいなら、そのような証券会社は避けたいところです。

主な優遇制度には、「NISA」「つみたてNISA」「iDeCo」があります。これらへの取り組みがどうなっているか、事前に確認して証券会社を選択しましょう。

投資情報や投資ツールの豊富さ

ネット証券会社 無料の投資情報
SBI証券 ロイター社、フィスコ社など
楽天証券 日経テレコンなど
松井証券 Quick社など
ライブスター証券 Quick社など
岡三オンライン証券 自社レーティング、レポートなど
auカブコム証券     自社の取引データ、フィスコ社など
マネックス証券     バロンズ社、自社マーケット情報など
丸三証券(ネット) 日経テレコンなど
GMOクリック証券 日本証券新聞社など
岩井コスモ証券(ネット) 自社マーケット情報など
投資判断は各自で行うものですが、判断材料となる投資情報が豊富な証券会社を選びたいですよね。

証券会社は、それぞれ投資情報を提供しています。その質を比較するのは難しいですが、どのような投資情報や投資ツールが用意されているかは、各社のホームページで確認できます。

ネット証券は、無料の投資情報が充実しています。中には有料の投資情報や投資ツールもありますが、無料のものでも基本的な情報は入手できます。

投資の相談をしたいなら対面証券会社も選択肢に

冒頭で、「運用成績は、投資の相談ができる対面証券よりもネット証券のほうが良い」と述べました。「それでもやっぱり相談しながら投資をしたい」場合は、対面証券会社に口座を開設してもいいでしょう。

ネット証券の口座開設 Q&A

証券口座はいくつ持つべきですか?

いくつ持つべき、ということはありません。あまりに多いと管理が大変なので、必要な分だけ口座を持つようにしましょう。

今回お伝えした内容を踏まえると、「株式専用」と「それ以外の運用」の2口座を開設すれば有利に取引ができるでしょう。株式専用はライブスター証券やGMOクリック証券、それ以外の運用はSBI証券や楽天証券が有力候補になるでしょう。

また、IPO(新規上場)の抽選を狙うなら、多くの証券口座を開設してもいいでしょう。証券会社ごとで抽選が行われるので、証券会社の口座をたくさん持っていれば抽選の申し込むチャンスが増えるので、有利になります。

もちろん取引を1社にまとめるという選択肢もアリで、どれくらいの数の証券口座が必要かは、運用の考え方によります。

手数料ってどのぐらい重視すべき?

金融商品は同じ銘柄ならどこで買っても同じなので、手数料が安いほどリターンは大きくなります。しかし、手数料の差は実はそう大きくありません。

たとえば、100万円の株式取引をするとしましょう。総合ランキングでご紹介した10社で最も手数料が安いライブスター証券の手数料率は0.0374%、最も高い松井証券とマネックス証券は0.11%です。買いと売りの往復では0.1452%の差です。100万円の取引なら、1,452円ですね。

この差をどう捉えるかは、人それぞれです。ただし株式投資では、このくらいの値動きは1日で起こります。時には、もっと大きな値動きもあります。そう考えると、コストよりもリスクを考えるべきでしょう。

コストを考えることは、とても大切です。わかりやすい指標ですし、大切なお金を預けるのですから妥協したくないでしょう。妥協したくない気持ちを、投資対象の分析にも注いであげると投資家としてステップアップできると思います。

株式ならその企業の財務や商品・サービス、その業界全体の状況などを調べます。投資信託なら、過去の運用実績などですね。自分で調べて、その投資が成功すれば達成感を得られると思います。

コストが低く便利な証券会社を選びましょう

証券会社選びでは、取引コストが安いネット証券を選択するのが基本ですが、投資の相談もしたいなら対面証券会社も選択肢に入ります。ご紹介したランキングや証券会社選びのポイントを参考にして、自分に合う証券会社を選ぶようにしましょう。

実際に株式投資を始めてみる

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文・若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

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