最近は健康に気を遣われる方が増えてきているようです。商品の表示を見て、買うかどうか決めている人も多いのではないでしょうか?
ただ、現在の食品表示法のルールでは、表示を見ただけでは、使用されている原料の全てが分かるわけではありません!使用していても、表示が免除される原料もあるのです!
今日は食品表示ルールの抜け道のような「加工助剤」「キャリーオーバー」に関するお話です!
例として、まず、醤油の原材料を見てみましょう!
醤油の原材料表示には、 ・大豆 ・小麦 ・食塩
シンプルに、この3つしが原料が書いてありません。
でも、醤油を作るのに、この3つだけしか原料が使われていない、なんてことはありません。本当に大豆と小麦と食塩だけで醤油が作れるのであれば、皆さん、家で簡単に醤油が作れるはずです。
醤油を製造するためには、一般的には、この他に、 ・麹菌 ・酵母 ・乳酸菌 ・ろ過助剤 を使用しているはずです。
麹菌や酵母がないと、絶対に醤油は作れません。大豆と小麦と食塩水を混ぜただけじゃ、醤油にならないのです。
では、なぜ、麹菌などは、使用しているのに表示されないのでしょうか?
それは、以下に示す、表示免除に関する3つのルールがあるからなのです!
表示が免除される原料とは?
1.加工助剤 2.キャリーオーバー 3.栄養強化目的 については、食品添加物の表示を省略することができます!
1.加工助剤とは?
食品の加工の際に使用される原料のうち、 ・完成前に除去される ・その食品に通常含まれる成分に変えられ、その量を明らかに増加されない ・食品に含まれる量が少なく、その成分による影響を食品に及ぼさない のどれかの原料を言います。
醤油の製造で使用される麹菌や酵母などは、「完成前に除菌される」ことで、この加工助剤に該当するようです!
また、プロセスチーズを製造する時に「炭酸水素ナトリウム(重曹)」を使ったとしても、加熱融解の工程で大部分が分解してなくなり、最終食品への残存はごく微量になるので、これも加工助剤に該当します。
豆腐を製造する際に、大豆汁の消泡の目的でシリコン樹脂を添加する場合も、使用量が僅かであり影響を及ぼさないと考えられるので加工助剤に該当します。