島根県の西部エリア・石見(いわみ)には、古くから伝わる伝統芸能「石見神楽」があります。神話をもとに作られた神楽は、地域によって伝え方が様々で、石見は他の地域に比べてテンポが速いのが特徴とされています。今回は、その石見神楽について紹介していきます!

そもそも、神楽とは?

神楽は、日本神話の神様にささげる歌や踊りのこと。『古事記』等によると、神様が岩の奥に隠れてしまった時、外に連れ出すためにもう一人の神様が踊りを見せたという神話が、神楽の始まりだと言われています。神楽の演目には、日本神話や古事記を題材にしたものが多く、日本人の心に響く笛の音、活気溢れる太鼓囃子に合わせ舞を踊ります。

神楽は西日本を中心に分布しており、有名なのが以下の三つです。

・高千穂神楽(宮崎県)
・備中神楽(岡山県)
・石見神楽(島根県)

島根県内には石見神楽のほかに、出雲神楽や隠岐島前神楽があります。

石見神楽とは?

【島根】日本遺産!伝統芸能「石見神楽」の魅力
(画像=ポムラぽむ、トリップノートより引用)

石見の地で広まっているのが、石見神楽と言われるもので、他の地域よりも衣装やお面が豪華で、テンポが速く、動きも激しいのが特徴です。

石見神楽はもともと、秋の収穫期に自然や神への感謝をあらわす神事として、神社で夜を徹して奉納されるものだったそうです。その後、徐々に大衆芸能として幅広く民間で楽しまれるようになり、現在のようなステージイベントや舞台公演として親しまれるような形へと変化を遂げました。

そして、2019年には、石見神楽の成り立ちとそれを取り巻く環境が日本遺産に登録され、その価値を認められました。

石見神楽は、あまり知識がなくても単純明快なストーリーなので楽しみやすく、目の前で繰り広げられる神話の世界に自然と誘い込まれる魅力があるためだと思われます。

石見神楽の演目は30種類以上も!!

石見神楽で舞われる神事舞や神々の武勇を舞う演目は、30演目以上にのぼり、受け継ぐ団体は現在130を超えます。

その演目の中で、初めて観る方にオススメなのが、以下の二つです。

【島根】日本遺産!伝統芸能「石見神楽」の魅力
(画像=ポムラぽむ、トリップノートより引用)
【島根】日本遺産!伝統芸能「石見神楽」の魅力
(画像=ポムラぽむ、トリップノートより引用)
  • 「大蛇(おろち)」:ヒーロー(須佐之男命)が悪者(大蛇)をやっつけるお話。沢山の大蛇が舞台をうねりながら舞う姿は圧巻です!
  • 「恵比寿(えびす)」:縁起が良いとされる鯛をにこやかに釣る舞を踊り、豊漁や商売繁盛を祝うもの。

そのほかにも、魅力的な演目がたっくさん!!4コマ漫画でも紹介しているサイトもあるので、楽しく知ることができますよ!!