ワンストップ特例が無効になった場合の対処法

では、サラリーマンが確定申告しなければならない場合とはどのような場合か。まず、年収2000万円を超えている人や、給料を複数箇所からもらっている人などは確定申告が必要になる。

ほかにも、副業として事業所得を得ている場合や、不動産取得があるような人も、それらの所得に対して確定申告が必要になるので、結果的に給与所得についても確定申告が必要になる。

その他、義務ではないが、年末調整をし忘れた場合や各種所得控除を受けたい場合にも、確定申告が必要になる。具体的には医療費控除を受けたい場合や、住宅ローン控除をはじめて受ける場合などだ。

もし確定申告でふるさと納税について申告するのを忘れてしまった場合、「更生の請求」という手続きがある。更正の請求書を税務署長に提出すると、その内容が審査され、税額の計算に誤りがあって納めすぎと判断されると、減額更正の決定がなされ税金が還付される。ただ、更正の請求ができる期間は、原則として法定申告期限から5年以内なので、その点は注意してほしい。

高い買い物を避けるために……

ふるさと納税は実質2000円で全国各地の特産品などがお礼品としてもらえることから大変な人気だが、自ら税の納付先を選べることや税金の使途をコントロールできるという点でも優れている。

税金の使い方は基本的に指定できないものだが、ふるさと納税は、その町の環境のためというようにある程度使途を指定できる。生まれ故郷を応援する目的で寄付をしてもよいし、特産品目当てで寄付をしてもよいが、税金の支払いをコントロールできる貴重な制度なので、大いに利用するとよいだろう。

今回は、ふるさと納税に関して、ワンストップ特例制度を申請していても税の優遇が受けられない場合があることについて解説してきた。細かいことはともかく、税については確定申告が原則で、確定申告をする場合には全ての所得や各種控除について申告をしなければならないということだけ押さえておいてほしい。

文・ZUU online 編集部/ZUU online

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