(本記事は、高橋輝行氏の著書『頭の悪い伝え方 頭のいい伝え方』、アスコム、2018年10月1日刊の中から一部を抜粋・編集しています)
【『頭の悪い伝え方 頭のいい伝え方』シリーズ】
(1)「モテる人」は更にこれでトクをしている
(2)伝え方で損をするのはこんな人
(3)「自分が話したいことだけを話す人」への対処方法とは?
(4)「あいまいな話」をする人はたいてい「小さなウソ」をついている
「頭の悪い伝え方」をする人の報告には、たいてい「小さな嘘」が含まれている
「頭の悪い伝え方」をする人の中には、都合の悪いことをごまかそうという気持ちが強く、それが伝える内容のあいまいさ、わかりにくさにつながっている人がいます。
上司やクライアントから指示された仕事が、スケジュールから大幅に遅れてしまい、進捗を確認された際、正直に言うと怒られそうな気がして、ついあいまいにごまかしたり、嘘をついたりしてしまった。
よく知らないこと、わからないことについて説明を求められ、適当に話して、相手をけむに巻いてしまった。
そんな経験のある人は、意外と多いのではないでしょうか。
もちろん人間ですから、嘘をついたりごまかしたりすることも多少はあるでしょう。
しかしときには、そうした嘘やごまかしが、大きなトラブルの原因になってしまうこともあります。
先に挙げた例でいえば、上司やクライアントにあいまいな、もしくは嘘の報告をしたために、かえって窮地に追い込まれたり、後で嘘がばれて大騒ぎになったりするおそれがあります。
それよりは、たとえ一時的に怒られたとしても、進捗がどれだけ遅れているか、何に困っているかを早めに明確に伝え、早めに指示や協力をあおいだ方が、被害を拡大させずにすむはずです。
また、よく知らないこと、わからないことについて無理に説明し、相手を混乱させるよりは、正直に「知らない」「わからない」と答えた方が、かえって信頼されるかもしれません。
ところで、世の中には、「都合のわるいことをごまかすために、小さな嘘を交えた報告をする」ことが、癖のようになってしまっている人もいます。
そうした人が身の周りにいる場合、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうおそれがあります。
特に、部下や共同作業者がそうしたタイプであれば、「作業の締め切りを前倒しで伝える」「締め切りの日時を明確に指定する」「進捗は、できるだけ具体的に報告させる」といった工夫をすることで、トラブルを未然に防ぐことができるかもしれません。
なお、誰かが報告してきた内容、伝えてきた内容が「あいまいでよくわからない」と感じた場合は、そのままにしておかず、再度同じ説明をしてもらいましょう。
そうすることで、相手自身にもよくわかっていない部分、ごまかしている部分などが見えてくるはずです。
ポイント
人は自己保身から「小さな嘘」をつく。もし、「おかしいな」と思ったら、相手にとって都合が悪いところを、あえて訊いてみよう
高橋輝行(たかはし・てるゆき)
1973年東京生まれ。東京大学大学院物理学科卒(理学修士)。
大学院卒業後の2000年、博報堂に入社。ベンチャーを経て経営共創基盤(IGPI)に入社。2010年、「働くことに感動できる社会の実現」を目指してKANDO株式会社を設立。さまざまな視点から企業の成長戦略を支援するエキスパート。
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