TOPIX連動型以外の指数連動型上場投資信託

TOPIX連動型以外の株式指数連動型上場投資信託としては、先ほど紹介したように日経平均株価に連動するものもある。国外の株価指数を対象としたものとしては、アメリカの「ダウ工業株30種平均(通称:NYダウ)」や「S&P500」、米国のベンチャー企業を対象にした「NASDAQ(National Association of Securities Dealers Automated Quotations)」などのETFがある。

ヨーロッパであれば、「ユーロ・ストック50指数」や「FTSE100」のETFもある。これら外国株の指標を対象としたETFは、海外の株式口座を開設する必要はなく、国内の口座で取引ができ、簡単かつ低い手数料で国際分散投資できる。

株式指標を対象にした上場投資信託には、指数の2倍価格が変動する「ブル型(レバレッジ型)ETF」もある。分散投資ではリスクは減少するものの、大きく値が動くわけではないことから、このような商品があるのだ。ブル型の商品であれば短期売買で利益を狙えるようになる。

逆に、対象となる指数と逆の動きをするETFもある。これを、「ベア型(インバース型)ETF」という。信用取引を行わなくても指標が下がれば下がるほど利益が出るのだ。さらに、指標に対して2倍価格が変動する「ダブルインバース型ETF」もある。

指数連動型以外にも様々なETFがある。例えば、不動産を対象にした「不動産投信信託(REIT)」、金、銀、プラチナ、原油、穀物などの現物資産の先物を対象とした「コモディティETF」などだ。金などは、他の相場が下落した場合に上昇する傾向がある。株式指標のETFに加えて金のETFを購入しておけば、リスクヘッジをすることができる。

上場投資信託の注意点

これまで、上場投資信託の良い点について説明してきたが、注意点もある。それは、「上場廃止」になるリスクだ。

会社の場合は倒産すると上場廃止になるように、上場投資信託もあまり売買されない場合、維持するのが困難になって上場廃止になることがある。上場廃止が決定すると「整理銘柄」に指定され、1ヵ月間は整理売買を行うことができる。この期間にほとんどは売られるので、価格が下がるリスクがある。

ただし、株の場合は倒産すると株は価値がなくなるが、上場投資信託の場合は投資先の会社は上場廃止後も存続しており、整理銘柄となってからも価格が大きく下がりにくい。また上場廃止となった後に払い戻しをしてもらえる。

とはいえ、上場廃止にならないに越したことはないだろう。投資する際は、Yahoo!ファイナンスなどで、上場投資信託の「預かり資産(純資産)」が十分あるか確認しよう。また、資産があっても流動性が低いとすぐに売却できないので、出来高などもチェックしておきたい。

文・ZUU online 編集部/ZUU online

【こちらの記事もおすすめ】
1万円から始められる投資って?
リスク許容度がわかる10のチェックリスト
「おつり投資」「ポイント投資」って?
楽ちん「投信つみたて」とは?
投資のはじめの第一歩

※当サイトの情報の内容に関しては万全を期していますが、その内容の正確性および安全性を保証するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社は一切の責任を負いかねます。