TOPIXと日経平均の違い

TOPIXと同様に代表的な指標である日経平均株価は、日本経済新聞社が東証一部上場銘柄から225銘柄を選定し、5秒ごとに算出し公表するものだ 。日経平均株価は、ニュースなどで毎日公表されているため知名度が高い。

日経平均株価の組み入れ銘柄が225社であるのに対し、TOPIXは約2,000社もあり客観性が高いため、運用成績の評価尺度としてはTOPIXのほうがよく使われている。TOPIXと同様、日経平均株価の値に近くなるよう設計された、日経225連動型上場投資信託もある。

配当は受け取れる?

株式の場合、キャピタルゲイン以外に配当が受け取れるが、上場投資信託の場合はどうなるのだろうか。配当金は、権利確定日の時点で株式を所有している者に対して、当該会社から支払われる。上場投資信託の場合、投資している株式自体は運用会社が所有するもので、配当金も運用会社に支払われる。

ただし、その配当金は権利が確定した日に上場投資信託を保有している人に「分配金」として支払われる。したがって間接的にではあるが、上場投資信託を保有している人も配当金を得られるのだ。

実際にどのくらい分配金が支払われているのだろうか。野村アセットマネジメントの「TOPIX連動型上場投資信託」を例に挙げると、100口当たりの分配金の推移は次の通りである 。

決算日……分配金実績(税引前)
18年7月10日……3,050円
17年7月10日……2,600円
16年7月10日……2,730円
15年7月10日……2,300円
14年7月10日……2,060円

ちなみに、2017年10月30日時点の基準価格(100口)は166,243円だった。仮に来年度も同額の分配金が支払われるとすると、利回りは(3,050円÷166,243円)×100=1.83%になる。

TOPIX連動型上場投資信託の銘柄と購入方法

TOPIXに連動する上場投資信託は、ブル・ベア型を除くと、①「ダイワ上場投信-トピックス」、②「TOPIX連動型上場投資信託」、③上場インデックスファンドTOPIX」、④「MAXISトピックス上場投信」、⑤One ETF トピックス」、⑥「iシェアーズ TOPIX ETF」の6本がある 。

どれにするか迷った場合には、最低必要金額と信託報酬で決めるとよい。5万円投資したい場合に、最低必要金額が10万円のものは購入できない。最低必要金額をクリアできるものの中で、信託報酬ができるだけ安いものを選ぶようにするとよい。

「投資信託」は取り扱いのある証券会社等でしか購入できないが、東証に上場している上場投資信託は、ほとんどの証券会社で購入できる。

上場投資信託を購入、売却する場合には株式と同様に手数料がかかる。手数料の面では、対面型の証券会社よりもネット証券が優れている。10万円の売買をした場合の手数料を比較すると、SBI証券 と楽天証券 が97円、マネックス証券が108円 だ。