「資産運用を始めたいけど、なかなかできない」という理由の一つが「リスクへの恐怖」だと思います。

資産運用には「リスク」は付きものですが、リスクを理解し、「自分のリスク許容度」に合った商品を選べば、それほど恐れることはありません。以下の10の質問にお答えいただき、ご自身の「リスク許容度」をチェックしてみてください。

そもそも資産運用の「リスク」って?

そもそも資産運用におけるリスクの意味って何でしょうか?

資産運用におけるリスクの種類は「価格変動リスク」「為替リスク」「信用リスク」「カントリーリスク」と主に4つあります。どれも「将来の不確実性」、つまり、5年後、10年後に投資したお金がいくらになっているかわからない不透明な状態を指しています。

また、資産運用における「リスクが高い」とは「価格のブレが大きい」ことを指しています。ハイリスク・ハイリターンとも言われるように、リスクが高いとは大きく得をする可能性も秘めています。もちろん、大きく損をする可能性も同じだけあります。「リスク=損する」という意味ではないのです。

リスク許容度がわかる!10のチェックリスト

資産運用をはじめるにしても、自分がどのくらいのリスクを許容できるかはなかなか最初はわからないものです。

そこで、簡易的なチェックリスクを作ってみました。あなたはいくつ当てはまるでしょうか?

<リスク許容度がわかる10のチェックリスト>
□辛い事があっても深刻に考えない方だ
□ロールプレイングゲームが好き
□給与天引き等で毎月決まった金額を貯めている
□年収と同額以上の貯蓄がある(預貯金、保険、有価証券を含む)
□100万円が10年後に100%の確率で2,000円増えて返ってくる商品と、95%の確率で50万円増えて返ってくる商品(5%の確率で元金が50万円に減る可能性もある)なら、後者を選ぶ
□コンビニなどお店では、定番の商品よりも新商品を購入する事が多い
□ニュース、新聞などで為替や日経平均株価などの経済状況をチェックしている
□投資商品は価格の変動があるものなので、長期的に殖やしていきたいと考えている
□分からない事があると、インターネットや人から情報収集をして納得いくまで調べる事が多い
□年齢は40歳未満である

チェックが0~3個の方は……許容度:小(コツコツ安定タイプ)

資産運用を始めるには、まだ準備が足りないかもしれません。「余裕資金を貯める」「金融の知識を身に付ける」から始めてみましょう。資金準備ができている方は、安全性の高い債券や保険中心に資産形成をしてみると良いでしょう。

チェックが4~7個の方は……許容度:中(バランスタイプ)

銀行にお金を眠らせておくよりも、資産運用で少しは殖やしたいけど、面倒なことは避けたいというお考えの様です。保険においては、「外貨建て商品」や「変額保険」といった保険の中では投資性の高い商品や有価証券ではインデックス型(日経平均などの指標に連動するタイプ)の投資信託など、メンテナンスや管理が簡単な商品を選ぶと良いでしょう。

チェックが8個以上の方は……許容度:大(積極タイプ)

リターン(利益)を狙って分析をしていけるタイプの方で、株式投資なども取り入れて積極運用も可能です。海外の株式などを取り入れていくのも良いと思います。ただし、資産運用が初めての方は、いきなりリスクが高い商品に投資するのではなく、徐々に投資感覚を養いながらの運用を心がけましょう。

「資産運用は難しい、損をする」と考える方が多いのですが、そんなことはありません。ぜひ、ご自分にあった資産運用方法を見つけてみて下さい。

文・冨士野喜子(ふじのFP事務所)

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