「何歳以上」長生きすれば得なの?
具体的にiDeCoと国民年金基金を「数字」で比較してみましょう。
iDeCoで月額5万円(年間60万円)を3%、30年間運用した場合
60万円×30年=1800万円+1113万6844円=2913万6844円
国民年金基金は男性で30歳から60歳まで、B型1口、B型9口の合計月額5万1590円(年間61万9080円)を払い込んだ場合。
65歳から年間136万1976円を受け取れます。
上記のケースで国民年金基金を65歳から受け取ると「86歳まで」の21年間で2860万2000円となる計算です。(※年間で約136万2000円(65歳)×21年=2860万2000円(86歳))
つまり、上記の数字を比較した場合「87歳以上」生きることができれば、iDeCoよりも国民年金基金のほうがお得となります。タイトルの「人生100歳時代」を前提にすると国民年金基金が有利なのです。
ちなみに、厚生労働省によると2016年の日本人男性の平均寿命は80.98歳ですが、2065年には約85歳になるとの予測もあります 。もちろん、あくまで平均なので100歳まで生きる可能性もないとはいえません。
ちなみに、iDeCoにもほんの少しですが終身年金の商品があります。個人年金保険などがそれです。しかし、予定利率で考えると国民年金基金のほうが有利です。
「国民年金基金」は60歳以降も加入できる
もう一つ、国民年金基金が有利なのは「60歳以降も加入できる」ことです。iDeCoは、60歳以降は積立が終了してしまいますからね。
60歳以降に国民年金基金に加入する条件は「国民年金に任意加入していること」です。この条件を満たせば、60歳以降も節税をしながら年金を増やすことができるのです。
自分で運用するiDeCoは、基準価額が上がったり下がったりで一喜一憂することもあるでしょう。でも、国民年金基金は、運用が決まっているので一喜一憂することはありません。60歳以降も節税をしながら年金を増やすことができる国民年金基金、会社員のみなさんも「定年退職後」の運用先の一つとして検討してみるのもアリかもしれませんね。
文・長尾 義弘(NEO企画代表、ファイナンシャル・プランナー、AFP)/ZUU online
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