コーヒーはもちろんのこと、多めのフードの提供でも有名なコメダ。普通サイズを注文するとびっくりするような量のフードがくることもしばしばです。あの大きさのフードの提供で利益は上がるのか、コメダの原価率と利益の秘密を探っていきます。

コメダの原価率はいくら?

名古屋発のカフェとして全国展開を広げるコメダは、モーニングやデザート、大皿メニューでも楽しませてくれます。名古屋名物の小倉あんのトーストがセットのモーニングをよく食べるという方も多いでしょう。また。デザートと言えば定番のシロノワールが有名ですね。そして、何よりもコメダらしさを表すのがそのボリュームです。

シロノワールといっても普通サイズの場合はかなりの量、一人で食べるのであればミニシロノワールがちょうどよい分量なのではないでしょうか。それでは、胃袋を十分に満たしてくれるコメダの原価率を確認しましょう。

コメダの四半期報告書(2020年3月1日~5月31日)によれば、売上収益は59億400万円、売上原価は38億3,100万円でした。

単純計算では約65%が売上原価率です。そのボリュームが反映されたかのような高い原価率ですが、店側としての利益はどうなのでしょうか。次項ではその秘密を探ります。

 

コメダの利益の秘密はフランチャイズ方式にアリ

フランチャイズの多くは、決められたロイヤリティを本部に支払う必要があります。ロイヤリティとはいわばのれん料のようなもので、店名はもとより本部のやり方や提供内容を本部に倣うことに対する使用料です。

売上額の〇%など、フランチャイズごとに決められており、加盟店はその数字を支払うことになります。そのため、一般的なフランチャイズでは売上が上がればロイヤリティもアップします。

しかし、コメダの場合は売上に対するパーセンテージではなく、1ヵ月1席1,500円という定額制のロイヤリティを実施しています。つまり、コメダの場合は売上が上がってもロイヤリティは定額、売上が上がれば上がるほど、店舗の利益は上がっていく仕組みです。

加盟店に対してやさしいフランチャイズ方式は、実は本部にとってもメリットが多い方式です。売上が上がれば上がるほど加盟店の儲けが大きくなる、つまり本部からの仕入れの量も増えていきます。そうすれば、本部では卸売りによる収入が増えることになります。

本部が加盟店の利益を圧迫するようなロイヤリティではなく、ともに栄えるシステムのフランチャイズ方式は、本部・加盟店双方に利益をもたらしてくれるのです。多くのフランチャイズは売り上げに対するロイヤリティ収入によるものが多い中、コメダは卸売りで利益をあげています。

名古屋発で全国展開を繰り広げるコメダは、加盟店にとっても美味しいお店なのかもしれません。

 

文・しらいはるか

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