女性は運用に向いている
くすい: 女性が運用に向いている、ってほんとですか?どういうところがですか?
葉子: たとえばお買い物で同じものを買うにしても、安いところを探して買いに行こうと、女性はしますよね。男性はめんどくさいのであんまりしないんですけど、女性は価格に対する意識が、コスト意識がすごく高いんですね。
これって株をするうえでもすごく大事なこと。「その値段」になるまで待てたらほぼ勝てる。その値段になるまで待てないのは男の人のほうで、待てるのは女の人のほうなんですね。だから主婦のお買い物感覚と株の売買って似てるところがあって、私はそれがそうだって気が付くまでに時間がかかっちゃった。待てない時間が多くて上達しない時期がけっこうあったんです。
くすい: 確かに、似たようなものでも安いものがないかどうか、自分に合うものはどれか、比較検討するのは女性ですよね。
葉子: あと、学校を通して思うことは、何事も素直に受け入れるのは女性のほう。
くすい: そうなんですか?
葉子: 私が通った株の学校はチャートの見方を教えてくれるところでしたが、ルールがあるわけなんですよ。こういうときに、こういう形になって、こうなったら買いですよ、売りですよ、逃げなさいってサインですよって、きちんと教えてくれるので、ひとつの銘柄のひとつのあるときのチャートをぱーんと出されたら、今買いですか売りですかって言ったら、学校のセオリーとしては全員同じ答えが出るはずなんです。ってやってるんですけど、そうは言っても自分の考えを出しちゃうのが男の人。
専業主婦が株に取り組む理由
くすい: なるほど。確かに、「俺ルール」持っているのは男の人が多そうです。ちなみに今運用している目的って何ですか?老後のため、とか。
葉子: そうですね。たぶんインカムの入口をふたつにしておくことでしょうか。私は旦那も働いていて、いわゆる主たる収入があるんですね。ただそれが細ってくる、あるいは年金に替わるっていったときに、こっちでもこれだけは稼げるぞっていうスキルをつけておきたいんですよ。
将来の年金の足りない部分をいろんな方法で作ることってできますよね。65、70まで働くっていうのもひとつの方法ですし、不動産を持ってそれで一部をあてるっていうのもひとつの方法。どういう形で収入を得ていくかって、足りない部分の収入の得方としての確固たるものを今作りたくって、いま株をやっています。検証してるのに近いですね。
くすい: 投資で儲けたお金も投資につぎ込んでいる感じですか?
葉子: いいえ、私儲かったら使っちゃうので、いつまでたっても元本が増えないんです。先々のことはわからないですけど、とりあえず自分のやり方とかでマイナスにしないことはできるようになったわけです。なので使っても大丈夫っていう腹がどこかにあるので、それこそカメラに化けたり時計に化けたり旅行に化けたり……。
本気で仕事として株をやっているようなつもりなんですけど、ビジネスクラスを使って海外旅行にどんと行っちゃうとか、使っちゃうんですよね。
くすい: 「お金そのもの」じゃなくて、「キャッシュフローを生み出す力」を得たいということでしょうか。
葉子: 結局私は、もとの話に戻りますけど、株を持ってた時間は長いんです。でもうまくいかなかった時間のほうがまだまだ長いんですよ。うまくいきだしてからはまだ数年、片手で足りるくらいなんですね。なので自分のなかで、確信がないんです。ずっと再現性があって、10年後も20年後もずっとこれでいけるってだけの強いものっていうのはまだできてない。どこかで危ういかもしれないって思いながらも、でもできてるかもしれないし、この先にちゃんと着地があるんだろうなって思ってやってます。だから今もトレーニング兼実際に稼いで、必要なものにお金を回していきたいですね。