投資初心者にこそ「コスパがいい」iDeCoがおすすめ

くすい: 初心者の人というか、ちょっと興味のある人が、今から何かやるとしたら、どういう資産運用をおすすめしますか。

葉子: とりあえずiDeCoができる人は、iDeCoをしたらいいと思っています。どんなに勉強をしても実践がともなわないと実感できないんですよ。なので、どれくらいわかっているかわかってないか別として、とりあえずやってみることってけっこう重要なんですね。

ただ単に株を買う、単にNISAに投資をするとかっていうのは、マイナスが出たときに補うものが何もないですが、iDeCoであれば、「所得控除」といって税金の負担が軽くなる仕組みがあるので、多少運用に失敗したとしても、カバーできますよね。

くすい: 最初からボーナスもらってるような感じですよね。

葉子: 所得税と住民税で20%の税率の人だったら、2万円の掛け金の場合、4000円の税金の負担が軽くなります。だからこそ練習ができるんですよ。口座開設が大変だとか、めんどくさいだとかいろいろあるんですけど、ちょっとがんばって最初の手続きをやったら、毎月2万円かけた人は、毎月4000円分の税金が軽くなる効果がある。ということは2万円が1万6000円になったって、痛くないわけですよね。ものすごい時給ですよね。費用対効果はすごく高いので、とりあえず始めてみるといいのではないかなと思います。

相談する相手はFP、証券会社がいいとは限らない

くすい: 困ったら相談に乗ってくれるファイナンシャル・プランナーさんもいますしね。

葉子: ただ、知り合いから聞いたところによると、iDeCoの運用についてあまり詳しくないFPさんも多いみたいです。

くすい: そうなんですね。

葉子: 制度そのものはみんな認知してるんですけど、そこから先の運用のことになると、やっぱり苦手意識持っちゃう人もいるみたいですね。運用に詳しくないと、あんまり触りたくないっていうか、突っ込まれたくないって意識が働くんでしょうか。どれくらい税制上のメリットがあるかはもちろんみなさん認識されているんですが、口座を開いたあと、どんな商品を選んだらいいのか、についてはあまり詳しく答えられなくてちょっと苦手っていう人が、もしかしたらいるのかも。利用者にはお得な制度でも、手数料があまり取れなければ、金融機関もそこまで積極的にはプロモーションしないですからね。

くすい: それが金融の真実なのでしょうか。

葉子: そういう側面はありますね。全ての金融機関ではないと思いますが、営業のプロではありますけれど、証券会社だからと言って、株の売買に長けてる人が必ずしもいるわけでもないですし、その基礎は少なくとも私が在籍していた銀行と証券会社では、教育のなかになかったですよね。

だから、ちゃんと教えてくれる学校に行ったほうがいいよって話になっちゃうんですけど。ただ、さっきの話に戻りますけど、やっぱりiDeCoの制度を使って自分で学習していくのがいいと思います。主婦は運用に向いてるし。主婦っていうか女の人が向いている、と思います。