他方、指原の発言に共感する声も多く、「確かに忙しい芸能人なら掃除に時間を割くよりもプロに任せる方が効率的」や「掃除が苦手なら無理してやるより、得意な人にお願いするのは合理的な選択」といった意見も見受けられるが、広告代理店関係者は明かす。

「企業としては、契約タレントの発言一つひとつがブランド価値にどう関わるかを慎重に判断しています。そのため、タレントがブランドイメージと異なる発言をすることで、企業側のブランド戦略に影響が出ることは珍しくありません。今回の指原さんの発言が直接『クイックルワイパー』の売上に影響を与えるかは未知数ですが、CM契約の更新や今後の広告展開に影響を与える可能性はありますね」

 そのうえで、さらに続ける。

「過去には某人気女優が健康飲料のCMに出演していたにもかかわらず、実生活ではその飲料をまったく飲んでいないことが明らかになり、契約が更新されなかったというケースもあります。また、あるタレントがファッションブランドの広告塔を務めていたものの、実際にはそのブランドを着用していなかったことが発覚し、契約が打ち切られた例も。指原さんのケースがこれに該当するかどうかは微妙ですが、企業イメージとの乖離が大きいと判断されれば何らかの対応が取られる可能性は否定できません」

 もっとも、芸能ジャーナリストの竹下光氏はこう話す。

「指原さんは2012年から花王の『トイレクイックル』のCMに出演していますが、それ以降もたびたび『掃除が苦手』と公言しているものの、特に問題になったことはないですからね。『掃除が不得意ならCMキャラクターとして相応しくない』といった意見も見受けられますが、逆に言えば『掃除が苦手な指原さんでも簡単に使えて便利』というプラスの見方もできますし、そちらの方が利便性や使いやすさが魅力的な同商品のコンセプトに合っているような気もしますけどね」

 指原といえばバラエティー番組での率直な発言が持ち味であり、その姿勢が多くのファンに支持されているが、果たして今回の「掃除が苦手」発言は吉と出るか、凶と出るのか?

(取材・文=サイゾーオンライン編集部)