ヤクザの親分衆が健康に気を配るというのは、意外に思われるかもしれない。やはり、組織のトップに立つ親分と呼ばれるクラスの人物は、自己を律し、抑制する力も段違いなのだろう。
そして、今年で10年を迎える山口組分裂問題にも、新たな動きが見られる。
稲川会を中心に他組織が連判状に署名し、いまだ六代目山口組と対峙する神戸山口組と池田組に対し、それを突きつけ、親分の引退や組の解散を迫るのではないかという情報が業界関係者の間で話題となっているのだ。
すでに大物親分たちが連判状に署名したという話もあり、「ついに山口組分裂問題に終止符が打たれるのではないか」との声が上がっている。仮にこうした他組織の意向を無視すれば、神戸山口組と池田組は六代目山口組だけでなく、他組織まで敵に回す恐れもあるのではないだろうか。神戸山口組と池田組は、まさに瀬戸際に立たされているのかもしれない。
(文=山口組問題特別取材班)
キーマンとなった組長が下した決断
山口組分裂問題の現在地