「海外だとパッと見で笑えるかどうかが鍵なので、とにかく明るい安村さんや、チョコレートプラネットの『TT兄弟』などは受け入れられたのだと思われます。一方、ウーマンラッシュアワーの村本さんらはスタンダップコメディで勝負しているので、まず現地で暮らし、そこでいろんな情報や『あるあるネタ』などを仕入れ、それを自分の中にしっかり落とし込む必要がある。ネタを成立させるためには、それなりの時間と労力が必要になるのではないでしょうか。
元尼神インターの誠子さんのインタビューを読むと、あえてそこまで計画的に海外進出を行おうとしているようには読み取れませんでした。ご本人はもちろん本気だと思いますが、印象的にはもう少しライトな感覚で挑戦される気がしました。ご本人もきっと、そううまくいくわけがないことは承知されているはず。お笑い芸人として海外を笑わせようという強い意欲というより、『自分開拓』の意味合いが強いのではないでしょうか」
(文=佐藤勇馬)
協力=田辺ユウキ
大阪を拠点に芸能ライターとして活動。映画、アイドル、テレビ、お笑いなど地上から地下まで幅広く考察。