今日これ過去イチでヤバイ回だったんじゃないか、NHK朝の連続テレビ小説『おむすび』。

 まず花ちゃんの「食べり」の場面ね。

 もし仮に、やえちゃんの旦那さんの言う通り今回のやえちゃんの急変が結さん(橋本環奈)の責任であり、結さんが直接的な加害者だったとしても、それは娘の握ったおむすびを食べて「忘れる」類の「悲しいこと」じゃないだろって思うんですよ。ここでは、結さんは自分の仕事上のミスで患者さんの命を危険にさらしたとされているんだよね。

 だとしたら、悲しいのはおまえじゃないんです。やえちゃんと旦那が悲しいのであって、おまえは老夫婦に「悲しい思いをさせた」側なんです。

 つまり、例えば結さんが車を運転していて、不注意で人をひき殺したとしましょう。「なんであのとき、もっと注意深く安全確認をしなかったんだろう」と落ち込んでいるところに娘がおむすびを握ってきて「おいしいもの食べたら、悲しいこと忘れられるやろ」とか言ってる。加害者である結さんと夫の翔也(佐野勇斗)がそれを食べて「超オイシー」「うんめぇえ」なんつって親子3人ベタベタしながら笑い合って「悲しいことは忘れました」ってさ、あの旦那がこの光景を見たら、まとめて焼き払いたくなるだろうね。

 このシーン単体で見ても、こんだけおかしなことをやっているんです。で、しかも「結さんのせいでやえちゃんが急変した」という、このシーンの前提からしておかしいのです。

 なんか今回は全編おかしかった気がするよ。第95回、振り返りましょう。

魔空空間に引きずり込め~

 昨日の振り返りからですけど、栄養科のマリ科長に電話がかかってきていました。

「米田さん、なんかマリエさんがお母さんとモメてるみたい」

 誰から、なんで栄養科に電話がかかってくるのか。しかも米田さん名指し? 電話の相手は「マリエさんとお母さんがモメてるんです! 米田さんを呼んでください!」って言ったってこと?