「お金が大事派」の意見
今回のアンケートでたった1人、「お金が大事」に票を投じてくれたFPさんの意見も聞いてみましょう。
愛にも経済的余裕は必要です
「お金も職もないのに、妊娠と出産。お金を生み出す力のない相手と結婚した」というご自身の経験を明かしてくださったFPさんからのコメントです。
「お金があれば大抵の愛は生まれ、経済的安心があれば無用な憎しみや争いも生まれません。けれどもお金がなければ、かつてそこにあったはずの愛も大抵は年月とともに薄れていってしまいます。お金の有無に関係なく、他人を愛し続けること自体がそもそも奇跡なのに、経済的余裕がなければその奇跡すら起こらない……と思います」(佐々木愛子/30代)
非常に重みのある「お金が大事派」の貴重なご意見ですね。
お金がなくて家族が苦境に……という現実
「愛が大事」に投票したけれども、FPだからこそ知る「結婚後、お金に苦労した女性のエピソード」も多数寄せられました。
「パラサイト男と結婚し、自分が働いて家族を養いながら家事もこなす……という女性がいます。夫に『働いて』と言いたくても、体調を崩すので言えないし、体調を崩しているのでご飯も作ってあげなければいけません。子どもにもその分がまんさせています」(阿部理恵/50代)
「ご主人が会社を退職した後、定職につかず、奥さんが仕事を2つ掛け持ちしているケースがありました。家事はご主人がやってくれているものの、『働いてほしい』と言うことができず、いつも不満を持っています」(黒須かおり/40代)
この女性がどんなにがんばって働いていても、一般的に家計を支える男性ほどに収入を伸ばすのはなかなか難易度が高いのが現実です。非常にもどかしいですね。
「男性より女性のほうが高収入だったのですが、結婚して間もなく男性が仕事を辞めてしまったというケースです。女性は夫が専業主夫になることを望んでいなかったうえに、子どもの出産を機に収入が減少。結局、夫は派遣社員として働いていますが、世帯収入は減ってしまいました」(匿名/30代)
働いてほしいのに夫が働かない。そして、その気持ちを伝えられないというのは、例に出てきた3人の女性に共通の悩みでもあります。結婚によってお金に苦労した女性たちのリアルな現状。こういった現状を目の当たりにすると「愛よりもお金が大事」という考え方にも一理あるのではないでしょうか。
愛とお金、その関係性に答えはある?
今回のアンケートでは「愛が大事」と言うFPさんが圧倒的に多数派でした。
でも、現実には、お金がないことで結婚生活に苦労している女性のエピソードは数え切れないほどあります。そこには、働かない・働けない夫を責めたい気持ちはあっても、何も言えず、黙々と働き続ける女性たちの姿がありました。
果たして、お金があれば愛は生まれるものなのでしょうか。あるいは、愛があってもお金がなければ、愛はそのうち消えてしまうものなのでしょうか?
愛とお金はどちらか片方さえあれば大丈夫、というものではないのかも。あなたはどう思いますか?
文・林 立恵/DAILY ANDS
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