お家では先住たちにうつらないように隔離を徹底しつつ、専用のシャンプーで体を洗いもしました。

ちまきちゃん
 地道な努力を続けた結果、シラミの駆除は成功。ところが、今度はカビが皮膚に感染して起こる真菌症に……。

 腰への負担に耐えながら、飼い主さんは再び2~3日置きに専用のシャンプーで体を洗いました。ブラックライトで照らして病変を見つけては、その部分の毛刈りをして対処したのだとか。

ちまきちゃん
「治ったかと思えば、別の場所が真菌症になるという繰り返し。完治までには3~4カ月ほどかかりました」

 実は飼い主さんにとって、ちまきちゃんは初めて自分の手で保護した猫でした。当初は里親を探そうかと悩みましたが、ケアをする中で心境に変化が起きます。

ちまきちゃんと同居猫
「他の人には任せられない、自分で保護したからには立派な大人に育ててあげなければ、という使命感が芽生えたんです」

◆おめめも、想像以上のパワーもすべてが愛おしい

ちまきちゃん
 正式に家族の一員となったちまきちゃんは、献身的なケアのおかげですっかり元気になりました。猫風邪の後遺症による片目の白濁も、飼い主さんにとっては紛れもない、愛すべき“個性”のひとつです。

「白濁した目のほうからおもちゃを見せると反応が薄いこともありますが、生活に支障はないようです。ただ涙が多いので、毎日の目薬は欠かせません」

 ちまきちゃんは、投げてもらったおもちゃを取ってくる遊びが好き。過去には、自分の体よりも大きなおもちゃを1階のリビングから2階の寝室まで咥えて運び、家族を驚かせました。

ちまきちゃん
運んだイモムシのおもちゃ
「来たときから物怖じせず、ミニカーみたいに走り回る子でした。今も中身は、子猫のまま。うさぎたちが寝ているところに突然飛び込んで驚かすのが好きなので、よく夫に怒られています(笑)」

◆やんちゃで甘えん坊な愛猫の姿に笑みがこぼれる

 小さな体に似合わないダミ声や、カエルのような「ニャッ!」という鳴き声も、ちまきちゃんのユニークな個性です。