お受験戦争も同じ発想

ここまでの規模ではないとしても、富裕層が有名私立幼稚園や小学校の「お受験」に熱心なのも、同じような発想がある。有名私立校には、その地域の富裕層の子供が集まってくる。質の高い教育はさることながら、小さい頃から、そのような環境で育まれる人間的繋がりが、大人になったときの大きな財産になることを富裕層は知っているのだ。

頭脳に税金はかからない

ここで振り返りたいのが、子供の人的資本の形成にかかる費用(教育費)は親が払うので、贈与税も相続税もかからないということだ。子供に蓄えられたヒューマンキャピタルに税金が発生することもない。「アナタは世界中の富裕層とコネクションがあって、この先バンバンお金を稼ぎそうなので、そのコネクションに税金をかけます」という国税当局が存在するだろうか。

頭脳に税金はかからない。富裕層の教育とは、実質非課税の「親から子供へのバランスシートの移転」であり、それがゆえに多くの富裕層が「一番の相続税対策」と口を揃えるのだ。

文・中村伸一(マネーデザイン代表取締役社長)/ZUU online

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