住宅ローン控除にまつわる制度改正のニュース

2020年12月に公表された税制改正大綱には、住宅ローン控除の特例(13年間の特例)を2022年末まで延長する方針が盛り込まれました。また、要件となる居住面積も「50平方メートル以上」から「40平方メートル以上」に変更される見通しです。

同時に「年末残高の1%を控除する」という現行の住宅ローン控除が、低金利時代に合っていないとして、2022年度には控除額そのものが見直されるという議論も出てきています。今後も、制度改正にはしっかり注意しておきましょう。

住宅ローン控除を適用するための手続き

(画像提供:tamayura39/stock.adobe.com)

住宅ローン控除を適用するには、初年度は確定申告をしなければなりません。1年目に確定申告をすれば、2年目以降は年末調整の書類を勤務先に提出するだけで住宅ローン控除を適用できます。

最後に、住宅ローン控除を適用するための手続きを紹介します。

1年目は確定申告が必要

勤務先で年末調整が終わったら、税務署に行って確定申告をしましょう。主な必要書類は、下記の通りです。

  • 源泉徴収票
  • 住宅ローンの借入金残高証明書
  • 住民票
  • 土地・建物の登記簿謄本
  • 売買契約書または建築請負契約書
  • マイナンバーカードまたは通知カード
  • 本人確認書類
  • 印鑑

その他に必要な書類があるケースもあるので、税務署に行く前に電話で確認しておくとスムーズです。

確定申告の受付期間は、2月中旬から3月中旬です。確定申告期間中の税務署は大変混みあうため、早めに手続きをすませましょう。

手続きが終わると、3月から4月にかけて、還付金が指定の口座に振り込まれます。なお、住宅ローン控除の金額を所得税から控除しきれなかった場合、住民税から控除されます。その場合、税務署から市役所に通知がいくので、納税者として手続きする必要はありません。

2年目以降は年末調整でOK

2年目になると、税務署から住宅ローン控除を適用するための書類「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」が届きます。今後の分もあわせて届くため、なくさないよう大切に保管しておきましょう。

その後、住宅ローンの借入金残高証明書が届いたら、数字を申告書に転記し、フォーマットに沿って計算します。完成した書類を勤務先に提出すれば、年末調整で住宅ローン控除が適用されます。

住宅ローン控除の活用を見据えて住宅ローンを組む

住宅ローン控除は、上手に活用すればメリットの大きい制度です。ここで節税できる金額は、年末残高に大きく影響を受けます。そのため、住宅ローンを組む時点で、住宅ローン控除の活用を見据えて返済期間などを設定しましょう。

また、現在の住宅ローンの条件に納得できていないなら、借り換えも検討してみてください。借り換えでは、金利や返済期間を見直すことも可能です。借り換えでも条件を満たせば住宅ローン控除を適用できるケースがあるので、銀行などに相談しながら、選択肢のひとつとして検討してみましょう。

提供・UpU

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