1月9日から配信がスタートしたNetflixシリーズ『阿修羅のごとく』がとにかく最高です。1979年と1980年にNHKで放送された向田邦子脚本のホームドラマを、世界的に注目を集める是枝裕和監督がリメイク。全7話を一気見したアラフォー筆者が、面白いと感じた3つのポイントをご紹介します。

Netflixシリーズ『阿修羅のごとく』
Netflixシリーズ『阿修羅のごとく』2025年1月9日より独占配信中(以下同じ)
◆NHK版をリスペクトして創られたリメイク版

まず作品の概要を。『阿修羅のごとく』はまさに昭和のホームドラマで、映画化や舞台化もされてきた作品です。生き方も性格も異なる四姉妹が、年老いた父・恒太郎(國村隼)に愛人がいたことを知るところから物語はスタートします。

Netflixシリーズ『阿修羅のごとく』
そこから、一見平穏な家族関係の裏に渦巻く感情が、少しずつその姿を見せはじめるのです。Netflix版の舞台もNHK版と同じく、1979年の東京。台詞やキャラクターが多少調整されている部分はありますが、話数も脚本も大筋は当時と同じです(NHK版は1979年に全3話が、その1年後に第二部として全4話が放送されました)。

NHK版と比較して観ても、当時の昭和を生きた市井の女性たちの生活をリアルに映し出していることも、ホームドラマらしい家族の会話を軸にした構成も、しっかりと受け継いでいます。クレジットも「原作・脚本 向田邦子」が冒頭にきて、「監督・脚色・編集 是枝裕和」と続くことからも、NHK版をリスペクトして制作されたことが伺えます。

◆昭和男を演じる俳優たちの色気がすんごい!

情報解禁時から、長女・綱子を宮沢りえ、次女・巻子を尾野真千子、三女・滝子を蒼井優、四女・咲子を広瀬すずが演じるという、超豪華女優陣が注目されていました。もちろん、四人それぞれの素晴らしい表現力に魅了されました。しかしそれ以上に筆者が惹きつけられたのは、昭和男を演じた俳優たちの色気! 四姉妹それぞれに対峙する男たちがやたらと色っぽいのです。