河西は、最近の佳子内親王は公務が増えているが、これは結婚、皇籍離脱に向けた「ラストスパート」のように感じるともいっている。
それについて原は、
「皇族減少は喫緊の課題なのに、なぜ中からも皇室のしきたりを変える動きがないのか疑問です。例えば宮中祭祀はほぼ明治以降の“作られた伝統”です。戦後は皇室の私事になり、国民に諮らずとも変えられるはず。(中略)全部の祭祀に出るようになったのは昭和天皇からでした。その姿勢を上皇と天皇も受け継いでいます。上皇は『国民の安寧と幸せを祈ること』、つまり宮中祭祀を象徴の務めの一つとしたので、なかなか変えられないのでしょう」
石破自民党がこの問題に手を付ける可能性について原は、
「石破茂首相はもともと女系天皇の容認を含めて議論すべきとの立場でしたが、総裁選を僅差で勝利したため保守派に気兼ねし、石破色を封印しました。しかし今年は女性・女系天皇の議論が息を吹き返す可能性があります。石破首相が目指すのは安倍政治の終焉です。この目標に達すれば、再び柔軟な天皇論を打ち出してくるのではないか」
と、やや楽観的過ぎる見方をしている。だが、原のこの見方には頷かざるを得ない。
「記者会見では秋篠宮家へのバッシングについて『当事者的に見るといじめ的情報』とも語りました。非常に踏み込んだ内容です。“このままでは自分たちは持たない、現状を放置するなら皇籍を離脱します”というSOSにも聞こえました」
最後に原がいうように、「秋篠宮の会見は天皇家が永遠に続くと考える人たちに一石を投じました。今年は立ち止まって皇室の行方に思いを巡らせる年になりそうです」。良くも悪くも、秋篠宮家の長女の眞子さんの結婚が皇室という旧態然としたあり方に一石を投じたのは間違いない。
そして次は、次女の佳子さんの結婚が、秋篠宮家だけではなく皇室全体を揺るがすことになるかもしれない。それが今年起きるかもしれないのだ。