お次は新潮の介護保険の話である。これを読むと怒りがわいてくる。

「2000年のスタート時に平均で月額2911円(65歳以上)だった介護保険料は、3年に一度の改定で上がり続け、21年にはついに6000円台を突破。さらに上昇することが見込まれている。

 現役世代である40歳から始まり、事実上、死ぬまで払い続けることが強制される介護保険料の納付期間は、『人生100年時代』も手伝って延びる一方。生涯で納付する保険料が数百万円に上ることもあるだけに、要介護に認定された後の生活を『介護保険』で何とかしてほしいと思うのは当然のことだろう。

 ところが、このような国民の期待とは裏腹に、介護保険料はいま大きな分岐点に立たされている。折しも、今年5月には、国会で全世代対応型の社会保障法案が可決され、75歳以上の医療保険料引き上げに踏み出すことを決定したばかり。今月10日には介護保険料や利用料の負担増に向けた議論が厚労省で再開され、こちらも年末を目処に結論が出される見通しという」(新潮)

 この全世代型の社会保険について詳しい名古屋市立大学大学院の吉田輝美教授はこういう。

「全世代型とはうまく言ったもので、結局は“高齢者の負担増”です。年金制度も含めて、これまでは若い世代が相当頑張ってきたわけですが、若い人たちの給料が一向に上がらない中、彼らにこれ以上の負担をお願いすることはできない。カドが立たないように『全世代型』と言っていますが、主眼が置かれているのは“高齢者は高齢者の中で助け合ってください”ということなんです」

 ここまで書いてきて、あまりの憤怒に身の危険を感じたため、ここで止めておく。私は今、血糖と血圧で診てもらっている医者がいる。頻尿のため泌尿器科に通っている。脊柱管狭窄症で病院にかかっている。薬代だけで1カ月に1万円は軽く超す。

 年金は減らされ、介護保険料は増えるが、要介護3に認定されるのは早稲田慶応に入るより難しい。国は年寄りは早く死ねということだ。こんな国を愛せというほうが無理だ。