ジャニー喜多川の性加害問題を報じたBBCが続編として、「BBC NEWS JAPAN」は3月28日付で「ジャニーズ解体のその後……ほかにスタッフ2人がタレントに性的加害」を公開した。
「BBCによる単独インタビューで東山社長は、社内調査の結果、喜多川氏のほかにも2人の事務所スタッフがタレントを性的に虐待していたと認め、『僕がいま聞いているのは、2人と聞いています』と答えている。
BBCは、「虐待の経験を公表したサバイバーの中には、オンラインで大勢から非難され、いやがらせを繰り返された人たちもいる」と報じている。
匿名を希望する女性は、自分の夫が喜多川氏から虐待されたと公表したため、殺害予告や誹謗(ひぼう)中傷の対象になったとBBCに話している。
「夫はすべてを明らかにしたかった。子供たちの未来が、同じような形で傷つけられるのは、いやだと思っていた」
この男性が名乗り出て被害を公表すると、その個人情報がオンラインにさらされる羽目になった。
やがてこの男性は妻にテキストを送った。自分は山に来たのだと。そしてこの男性は、そこで自分の命を絶った。
「もう警察が3人ほど来ていて、登山の人が見つけてくれてて、『病院に連れていって下さい』って言ったけれども、もう遅かったようです」
東山は、このことについて承知していると話したが、さらに、
「言論の自由もあると思うんですね。(中略)僕は別に誹謗中傷を推奨しているわけでもありません。できることなら、本当にオンラインの誹謗中傷をなくしたい」
SNSなどによる誹謗中傷を、「言論の自由」といったことに対して、Xなどで批判されているが、東山というのはこの程度の人間なのだろう。
誹謗中傷と言論の自由の区別などつくはずがないのだ。
東山と弁護士たちが“尋問”のような聞き取りを被害者たちにして、理由も示さず「お前は嘘をいっている」と決めつけ、補償しないというのでは、「被害者たちに寄り添う」と会見でいったのは何だったのか。
ジャニー喜多川の性虐待問題は、「SMILE―UP.」が続くまで忘れ去られることはない。
日本の芸能界だけではなく、あらゆる業界を含めて、史上稀に見る凶悪非道な“事件”だからだ。