ほかにも、過去をさかのぼると神田正輝と三船美佳などのカップルの熱愛が元日のスポーツ紙で報じられているが、交際を裏付ける情報はなく、これもまた“飛ばし記事”だったと見られている。

 そもそもなぜ、元日のスポーツ紙では芸能人の熱愛・結婚スクープが続々と出てくるのだろうか。

 芸能ジャーナリストの竹下光氏はこう説明する。

「まず前提として、昔からこの時期は各スポーツ新聞社内でプロ野球をはじめ、普段スポーツ紙の誌面を賑わすプロスポーツの多くがオフシーズンに入っていることから、芸能記事のニーズが高まるといった事情があります。加えて、元旦は購買者にインパクトを与えるのに最適のタイミングということもあり、一面などで派手に報じるに値するスクープ記事が求められ、各社の芸能面担当のデスクや記者が元旦スクープのための取材に力を入れるわけです」

 とはいえ、前述のように元旦スクープの中には虚実入り交じった記事も多いのも事実だ。

「いわゆる制作ニュースなどの一次情報を扱うメディアであるスポーツ紙は大手芸能事務所やテレビ局、レコード会社、映画会社などとは日頃から付き合いがあり、持ちつ持たれつの関係でもある。週刊誌や女性誌、写真週刊誌のように、芸能事務所やレコード会社などの不利益を承知で強引にスクープを飛ばしたり、好き勝手に書き逃げをしたりはし難い立場です。それ故にスポーツ紙の元旦スクープの多くは、お付き合いの延長として水面下で懇意の芸能事務所などから情報をリークしてもらったり、報じる許可を得たうえで記事化するものも多い。結果、“今春ゴールイン”や“年内結婚へ”など広いレンジの表現も目立ちます。すでに交際が発覚しているカップルのおめでたい話題であれば、多少トバシ気味に書いてもそのタレントの商品価値をそこまで傷つけることにはならないですからね。もっとも最近は、所属事務所サイドが内々で記事化を認めていても、記事を書かれたタレント本人がこうした裏事情を知らず、SNSなどで報道を否定することもありますけどね」(竹下氏)