手元に資料がないので正確ではないかもしれないけれども、俳優の陣内孝則が初監督を務めた映画『ROCKERS』(03)というロックバンドを描いた作品で、印象的なシーンがあったんです。
バンドのリーダー・ジン(中村俊介)とギターのタニ(玉木宏)がラーメン屋で向かい合っているんですが、タニは目の病気があって、もうすぐ失明するという状態なんですね。そのタニが、初めてジンに自分の目のことを告白する場面です。
タニの言葉を聞いたジンはテーブルを叩いて「なんで今まで……っ!」と怒鳴るんです。
「なんで今まで、気づいてやれなかったやろか……ダメやなぁ、俺は……」
うわ、なんて優しいんだ、ジン。いちばんつらいのはタニだし、言い出せなかったのは自分のせいもあったんだろうって、悔し涙をこらえながらラーメン屋の大将に替え玉を頼むんです。20年前のシーンなのに、よく覚えてる。そういえば『ROCKERS』も博多の話でしたね。
NHK連続テレビ小説『おむすび』第13週は「幸せって何なん?」だそうです。61回目、振り返りましょう。
お医者さんさん、ごめんなさい。
まずは先週のレビューについて、誤りがあったことを謝罪しなければなりません。登場人物を不当に貶める文章がありました。
翔也(佐野勇斗)の肩を診たお医者さんに対して、以下のようなことを書いています。
・患者に対して、漫然とケガの状態だけを伝えて不安にさせている。
・インフォームドコンセントが、まるでできてない。
・保存療法と手術のメリット・デメリットを相手が理解できるように伝えて、納得できなければセカンドオピニオンを勧めろ。
お医者さん、ちゃんとレントゲン写真を見せながら症状を説明していましたね。しかも「右肩関節唇損傷」に加えて「右肩腱板損傷」という診断書も出している。手術の必要性についても説明していたし、予後についても変に回りくどい言い方をせず、率直に伝えていました。