――エアコンは便利なので今後も使い続けたいですが、地球環境への影響はどうですか?
重政さん:エアコン暖房は、“ヒートポンプ”と呼ばれる仕組みで屋外の空気中の熱を室内に送り込み、部屋をあたたかくしています。ヒートポンプは再生可能エネルギーである空気の熱を利用する技術で、最新のヒートポンプは1の電気エネルギーで7の熱エネルギーを生み出します。電気ヒーターと比べて電力効率が高く、ガスや石油などを使う燃焼系の機器と比べて家庭のCO2排出量を大幅に削減できることが特長です。身近なエアコンに使われているヒートポンプが、実は脱炭素社会の実現への貢献が期待されている技術であることを知っていただけたら嬉しいですね。
――エアコンは環境にやさしいのですね。
重政さん:はい。また余談にはなりますが、エアコンを作ったり運んだり、使ったりすることは、CO2の排出にもつながります。実は、1台のエアコンが寿命を終えるまでのCO2総排出量のうち、約90%はお客様に使っていただいているときに排出されるものです。もちろんダイキンはメーカーの責任として、エアコンを作るとき・運ぶときのCO2排出削減にも取り組んでいますが、同様に、皆様が節電を意識しながらエアコンを使ってくださっていることも、カーボンニュートラル実現への貢献につながるのではないかと思っています。
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12月も後半となり、ますます寒くなることが予想されます。今回紹介の節電方法なども活用し、電気料金を抑えつつ、できるだけ快適に過ごしたいものですね。
<取材・文/山内良子>
【山内良子】
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意。