◆およその電気代を計算して節電につなげる
――節電の効果を実感できる方法も知りたいです。
重政さん:おおよそにはなりますが、電気代を計算できる方法があります。1時間あたりの電気代を求めたいときは、「消費電力(kW)×電力料金単価(円/kWh)× 1(時間)」という式で算出できます。
――消費電力を知る簡単な方法はありますか?
重政さん:消費電力はカタログなどに“〇W”と記載されているので、それを参考にしてください。上の図を例に暖房時の電気代の目安を算出する場合、消費電力の900Wを0.9kW(1,000W=1kW)に変換し、一般的な電力料金単価である31円/kWhと時間を掛けます。1時間あたりの電気料金の目安を知りたい場合は、「消費電力0.9(kW)×電力料金単価31(円/kWh)×1(時間)」という式になります。
――1日平均8時間エアコンを使うという人は、時間の部分に8時間の“8”を当てはめて、「消費電力0.9(kW)×電力料金単価31(円)×8(時間)」と計算する。そうすれば、1日にエアコンだけで約223円の電気代がかかっていることがわかるのですね。便利です。
重政さん:はい。8時間の間、エアコンにかかる負荷が変わらないと仮定するとそうなります。サーキュレーターや加湿空気清浄機などとの併用を検討する場合もこの式に当てはめると、エアコン単体で使ったときとの料金比較をイメージしやすいかと思います。また、エアコンの購入を検討されるときは、カタログに記載の“消費電力量期間合計(年間)”も参考にしてみてください。これに31円をかけると1年間でどれぐらいの電気料金になるのか、目安を知ることができます。
◆エアコンの健康寿命の目安は「10年」
――エアコンの寿命について知りたいです。
重政さん:ルームエアコンには “健康寿命”とも言える「設計上の標準使用期間」が設けられ、安全上支障なく使える期間の目安は一般的に10年とされています。この期間を超えると、不具合が起こりやすくなる場合もあります。快適にエアコンをお使いいただくためにも、10年を目安に買い替えをご検討ください。