ヨーカドー跡地のほか、各地のヨドバシカメラの店舗内や、大型ホームセンター「ビバホーム」を運営するアークランズと業務提携して共同出店するなど、「今がチャンス!」とばかり積極的に出店を加速しています。社長が元フジテレビアナウンサーの「カトパン」こと加藤綾子と結婚したことでも話題になりました。
拡大路線に備えて、外食や貿易・卸売りまで自社でまかなうほか、日本でいちばんテレビに出ている社長の「スーパーアキダイ」や、有名洋菓子店「トシ・ヨロイヅカ」を買収し、人材を含めた新しいパワーをどんどん取り入れていく姿勢にも伸び盛りの勢いを感じます。
支払いは現金のみの低価格販売
ロピアは「肉の宝屋」が発祥であることから、精肉部門やSNS映えする惣菜の支持が高く、「日本版コストコ」とも言われるような、日本の家庭にちょうどいい大容量パックが人気。そして「支払いは現金のみ」のメリットを生かして低価格販売を実現し、その売り上げは年間5,000億円にも迫る勢いです。
さしずめスーパーの店内に「商店街」を丸ごと配置したようなアミューズメント感、ロピアの店舗がない地域から「是非出店してほしい!」との声がとどいています。この勢いはしばらく止まりそうになく、業界の勢力地図が変わりそうです。私には、あのジャスコがイオンに代わってヨーカドーに迫っていった時の光景が目に浮かびます。
食品スーパー業界の注目ニュース③セルフレジ&キャッシュレス決済の進化
「レジ担当者はお店の顔、丁寧な接客でおもてなしを!」このようにスーパーは競って接客に力を入れてきた歴史があります。お客様もなじみの従業員とのちょっとした会話は楽しいものでしょう。
コロナ禍以降、「非接触」の推進と人手不足の影響から、スーパーではお客さん自身がバーコードをスキャンする「セルフレジ+キャッシュレス決済」が一気に普及しました。
お客さんも慣れてしまえばセルフレジのほうが便利ですが、機械に慣れない高齢者やたまにしかスーパーに行かない人にとっては面倒くさい作業ともいえます。セルフレジには必ず優しく教えてくれるスタッフもいますが、手を煩わせるのも気が引けます。